海外のSNSでは、犬や猫をはじめとする動物を保護し、懸命に救おうとする「動物レスキュー」の様子を紹介した投稿がInstagramで注目を集めています。

今回、LIMO編集部がピックアップするのは、インドを拠点に活動する動物保護団体「TOLFA」のInstagramアカウント@tolfaindiaの投稿。

インドの独立記念日を祝う最中、列車に轢かれて尾を大きく損傷した1頭の牛がTOLFA Animal Hospitalに運び込まれ、スタッフたちが即座に緊急手術の準備を整え治療にあたりました。

執筆時点で4049回再生、約346件のいいね!がつくなど話題となった本投稿の中でも、特に胸を打たれるシーンやSNSでの反響をまとめてご紹介します。

また記事中では、レスキューされた動物たちの回復に欠かせない存在である獣医師や動物看護の年収についても解説していきます。

※投稿の画像は【写真】をご参照ください。

LIMO アニマル・ストーリー部
インドの独立記念日を祝うさなか、列車に轢かれて尾をひどく損傷した1頭の牛が、TOLFA Animal Hospitalに緊急搬送されました。一刻の猶予もないと判断したスタッフたちは、その場で手術の準備を進め、治療をただちに開始。点滴を打ちながら、複数のスタッフが声をかけ体を支える様子には、命をつなごうとする現場の緊迫感があふれています。あれほどの痛みを抱えていたにもかかわらず、牛は終始落ち着いた様子を見せ続けたといいます。現在は順調に回復に向かっており、間もなく元の飼い主のもとへ帰ることができる見込みです。

1. 【列車事故で尾に大けがを負った牛】独立記念日に始まった緊急手術

現場に駆け付けたTOLFAのスタッフに寄り添われる牛1/6

現場に駆け付けたTOLFAのスタッフに寄り添われる牛

出所:@tolfaindia

インドが独立記念日を祝っていたさなか、TOLFA Animal Hospitalでは緊急事態が発生していました。列車に轢かれたとみられるこの牛は、尾がひどく切断されるほどの重傷を負い、病院に運び込まれました。一刻の猶予もないと判断したスタッフは、その場で手術の準備を整え、間を置かずに治療を開始しました。

点滴を受けながら手当てを受ける牛とスタッフたち2/6

点滴を受けながら手当てを受ける牛とスタッフたち

出所:@tolfaindia

手術にあたったのは、TOLFAのスタッフたち。点滴で栄養や薬剤を補いながら、複数人がかりで牛の体を支え、傷の処置を進めていきました。投稿では「誰もがスピードと集中力、そして思いやりを持って共に取り組んだ」と紹介されており、チーム一丸となって治療にあたる様子がうかがえます。これほどの痛みを抱えながらも、牛は終始落ち着いた様子を崩さなかったといいます。

2. 【回復に向かう牛】まもなく飼い主のもとへ

元気を取り戻しつつある牛の様子3/6

元気を取り戻しつつある牛の様子

出所:@tolfaindia

手厚い治療を受けた牛は、現在順調に回復に向かっているといいます。投稿では「彼は今よく回復していて、間もなく世話をしてくれていた人のもとへ帰る予定だ」と紹介されており、大けがを乗り越えたことへの安堵の声が広がっています。

コメント欄では

  • 「かわいそうに……でもTOLFAのチームのみんなが救ってくれて本当にありがとう。あなたたちと、ほかのすべての子たちに幸あれ」
  • 「素晴らしい仕事です、TOLFAチーム」

など、スタッフの活動をたたえる声が寄せられていました。

――以上、海外のSNSで話題の牛でした。

3. 著者からの一言コメント

LIMO アニマル・ストーリー部
今回の投稿をリサーチする中で印象に残ったのは、独立記念日という特別な日に、動物病院の現場では緊急事態が起きていたという対比でした。列車事故で尾を大きく損傷するというのは、犬や猫のレスキュー動画では見かけることが少ない、家畜特有の受傷パターンです。インドでは牛が道路や線路の近くを自由に歩いていることも多く、こうした事故が起こりやすい環境があることを今回のリサーチで知りました。印象的だったのは、あれほどの痛みを抱えていたにもかかわらず、牛が終始落ち着いた様子を見せていたという点です。動物が本能的に痛みを我慢する性質を持つことは知られていますが、動画からもその我慢強さが伝わってきました。読者の皆さんには、犬や猫だけでなく、牛や馬といった家畜が置かれている環境にもぜひ関心を向けていただきたいと思います。SNSでこうした投稿を見かけたときは、まず発信元の団体が信頼できるかどうかを確認したうえで、コメントで応援の気持ちを伝えるだけでも、現場のスタッフの励みになるはずです。そして何より伝えたいのは、独立記念日という特別な日にも関わらず迅速に動いたスタッフたちのプロ意識と、痛みに耐えながらも人を信頼し続けた牛の強さです。この牛が一日も早く飼い主のもとへ戻り、穏やかな日々を送れることを願っています。

4. 「命を救う現場」を支える専門職の経済的リアル。獣医師・動物看護の年収はいくら?

厚生労働省「令和7年 賃金構造基本統計調査」を元にした就業者統計データによると、全国の獣医師の平均年収は680万5000円(平均年齢38.7歳)、動物看護従事者の平均年収は351万9000円(平均年齢38歳)です。

ハードな業務に対して動物看護師の過半数が給料に不満を抱く実情もありますが、2022年の愛玩動物看護師国家資格化などを背景に、今後の待遇改善や推移が注目されています。

同じ38歳前後という年代でありながら、獣医師と動物看護師の年収には大きな開きがあります。

ここで注目したいのは、同じ年代でありながら両者の差がおよそ1.9倍にのぼる点です。専門性と資格の違いが、そのまま年収差として表れていると読めます。実際、日本動物看護職協会の調査では、給与に『不満』『非常に不満』と答えた方が合わせて54.5%と過半に達しています。ただ、2022年に『愛玩動物看護師』が国家資格化されたことは、担い手の専門性に裏づけを与え、参入のハードルを設ける動きでもあります。こうした資格化は、一般に中期的な待遇の下支え要因になりうると私は考えています。

獣医師・動物看護師の平均年収はいくら?国家資格化で注目の「給与とリアルな待遇」
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参考資料