2. 冬季加算はいくらもらえる?特別基準が適用になるケースとは

冬季加算の金額は、住んでいる地域の地域区分だけでなく、世帯人数によっても異なります。また、一定の要件を満たす場合、特別基準が適用されるケースもあります。

2.1 地域区分ごとの支給期間と加算月額

生活保護の冬季加算は、地域区分や世帯人数に応じて以下のように月額が定められています。

同じ世帯人数でもⅠ区とⅥ区の差は大きく、人数が増えるほどその差は広がります2/2

冬季加算のⅠ区からⅥ区までの月額を、1人世帯から9人世帯と10人以上の1人増ごとの額で並べた表

出所:厚生労働省「生活保護法による保護の基準」をもとにLIMO編集部作成

4人世帯までの月額は次のとおりです。5人以上の世帯にも、人数ごとに額が定められています。

【Ⅰ区】

  • 1人世帯:1万2780円
  • 2人世帯:1万8140円
  • 3人世帯:2万620円
  • 4人世帯:2万2270円

【Ⅱ区】

  • 1人世帯:9030円
  • 2人世帯:1万2820円
  • 3人世帯:1万4570円
  • 4人世帯:1万5740円

【Ⅲ区】

  • 1人世帯:7460円
  • 2人世帯:1万590円
  • 3人世帯:1万2030円
  • 4人世帯:1万3000円

【Ⅳ区】

  • 1人世帯:6790円
  • 2人世帯:9630円
  • 3人世帯:1万950円
  • 4人世帯:1万1820円

【Ⅴ区】

  • 1人世帯:4630円
  • 2人世帯:6580円
  • 3人世帯:7470円
  • 4人世帯:8070円

【Ⅵ区】

  • 1人世帯:2630円
  • 2人世帯:3730円
  • 3人世帯:4240円
  • 4人世帯:4580円

上表からわかるように、寒さの厳しい地域ほど支給額が高額で、世帯人数が多くなるほど加算総額は大きくなります。

2.2 Ⅰ区とⅥ区では1万円以上の差がでるケースも

世帯人数が同じ場合、最も寒さの厳しいⅠ区と穏やかなⅥ区では、1万円以上金額に差が生じる可能性があります。

例えば4人世帯で見ると、Ⅰ区では月額2万2270円が加算されますが、Ⅵ区では4580円となり、その差は1万7690円です。

さらに、支給期間はⅠ区では7か月(10月~4月)ですがⅥ区では5か月(11月~3月)であり、結果として1シーズンに支給される加算額には13万2990円の差が生じることになります。

計算)

  • Ⅰ区:2万2270円/月×7か月=15万5890円
  • Ⅵ区:4580円/月×5か月=2万2900円
  • 15万5890円-2万2900円=13万2990円

2.3 特別基準が適用される場合も

通常の冬季加算額では対応が難しいと認められる一定の世帯には、「特別基準」が適用される場合があります。具体的には、傷病や障害などによる療養のため外出が著しく困難で、常時在宅せざるを得ない方がいる世帯や、乳児(1歳の誕生日の前日までの子ども)がいる世帯です。

こういった世帯には、通常の冬季加算額の1.3倍を上限として必要額が認定される場合があります。

<筆者からのアドバイス>

冬季加算は、生活保護受給世帯にとって冬場の光熱費をカバーするための大切な制度です。

「冬の生活費に使える臨時収入」と考えるのではなく、冬場の光熱費を含めた家計管理に有効活用することが重要です。特に、暖房費が大きくなりやすい家庭では、電気・ガス料金の使用状況を確認し、無理のない範囲で断熱対策や暖房器具の使い方を見直す必要もあります。

また、冬季加算を受け取ってもなお生活が苦しい場合は、ほかの扶助や利用できる公的支援がないか確認しましょう。生活保護の相談・申請窓口は、原則としてお住いの地域の福祉事務所です。

3. おわりに

生活保護の冬季加算が10月から順次支給開始となります。冬季加算は冬場の暖房費・光熱費の補填に役立つ手当ですが、支給額や支給期間は住む地域や世帯人数によって大きく異なります。

お住いの地域の冬季加算がいくらになるのか、また、特別基準の適用対象になるかどうかなど、詳細は福祉事務所や市区町村役所に問い合わせましょう。

冬季加算を上手に活用し、冬場の暖房費・光熱費に役立てましょう。

参考資料

木内 菜穂子