年金に関するニュースが話題となったのは、最近のことです。人生100年なんてこともいわれていますが、余裕のある生活を送るためには老後のための貯蓄が必要でしょう。子育て世代だと、出費が多く、思うように貯蓄できないということも多くありますが、他所様の懐事情が気になりませんか。
そこで、株式会社ハルメクが50~79 歳のシニア女性 274 名を対象に「年金生活に関する web アンケート調査」を行いました。その結果を見ていきましょう。
およそ3人に1人のシニア女性の貯蓄額は3,000万円以上
シニア女性の貯蓄額について驚きの結果が出ました。なんと、およそ3人に1人のシニア女性が貯蓄額は3,000万円以上と回答したのです。老後2000万円問題が取り上げられていて、大きな社会問題となっていましたが、およそ3人に1人はしっかりした蓄えを持っていることが分かります。また、1,000万円~3,000万円未満も36.5%いて、若いときからコツコツ貯蓄してきた様子が伺えます。
とはいえ、500万円未満の貯蓄しかないと回答した16.1%の存在を忘れてはいけません。そういったシニア女性の大きな助けになるのが、年金でしょう。毎月支給される年金は頼みの綱です。しかし、その年金に対して、シビアな印象を持っていることが分かりました。
6割以上が年金生活に不安がある
年金生活に対して不安があると回答したシニア女性は65.3%もいます。将来に対する不安は少なからず持っていますが、気になるのは現在年金を受給していても不安があるという人が61.2%いることです。
年金受給者の5割超が、日々の生活費が年金で足りていないといいます。実際のところは、貯金を切り崩して生活しているのでしょう。たしかに、これから入院や介護などでどれだけのお金が必要になるか分からない中、通帳の残高が徐々に少なくなっていくのは精神的につらいかもしれません。
そのため、年齢を重ねても働いていたり、家賃・駐車場で収入を得たりしている人がいます。不安な気持ちになるのは避けたいので、今できることに取り組みましょう。
年金生活を迎える前にできること
年金生活を迎える前に、夫の年金受給見込額を把握しておくことをおすすめします。なぜなら、夫の年金受給見込額を事前に知らなかった人のうち、 年金生活に不安があると回答した割合は69 .6%ですが、事前に知っていた人では 47.1% と、 22.5ポイントの差があるからです。
すぐにでも「ねんきんネット」や「ねんきんダイヤル」から確認できるので、年金受給見込額を知っておきましょう。もちろん、年金受給見込額を確認するための申し込みは無料です。年金の支給額はさほど多くないので、確認することより年金生活の実態を感じると、節約・貯蓄に意識が向くようです。実際、夫の年金受給見込額を知っていた人は、知らなかった人と比較して老後の備えをしてきた割合が高いです。
貯金でいうと11.2ポイントの差、節約でいうと13.7ポイントの差があります。その他、個人年金以外の保険への加入や投資・資産運用、個人年金への加入、年金以外の収入源の確保に差が出ています。