5. 入院してから算定が切り替わるまでの流れ
入院が決まったその日から入院患者日用品費になるわけではありません。どの時点で何が変わるのかを順に見ていきます。
5.1 入院の期間が1箇月に届くかどうかが分かれ目になる
病院または診療所に入院する方について入院患者日用品費が算定されるのは、1箇月以上入院する場合です。
短期の入院であれば、在宅の生活扶助の組み立てが続きます。入院が長引きそうなときは、その見通しを担当の方に伝えておきましょう。
5.2 施設から入院する場合は期間の条件が付いていない
救護施設や更生施設、養護老人ホーム、特別養護老人ホームから病院または診療所に入院する場合と、介護施設から入院する場合には、1箇月以上という条件は書かれていません。
もともと施設で暮らしていた方が入院するときは、扱いが変わる点を押さえておくとよいでしょう。
5.3 特例加算の額も在宅とは違う
在宅の基準生活費では、令和8年10月1日から適用される保護の基準で特例加算が世帯人員1人につき月額2500円と定められています。
一方、入院患者日用品費と介護施設入所者基本生活費に加えられる特例加算は月額1000円です。
6. 入院・入所によって加算の額そのものが変わるものがある
基準生活費だけでなく、生活扶助の加算にも在宅と入院・入所で額が分かれているものがあります。代表的な2つを挙げます。
6.1 障害者加算は在宅と入院・入所で額が分かれている
障害者加算のうち、身体障害者障害程度等級表の1級もしくは2級などに当てはまる方への加算は、在宅の場合、1級地で月2万7460円、2級地で2万5540円、3級地で2万3620円です。
これに対して、入院患者または社会福祉施設もしくは介護施設の入所者の場合は、級地にかかわらず2万2850円になります。障がいのある方が入院すると、加算の決まり方が級地別から一律に変わります。
6.2 介護施設入所者加算という別の加算がある
介護施設入所者基本生活費が算定されている方には、介護施設入所者加算という加算が用意されています。
この加算は、障害者加算または母子加算が算定されていない方について行われ、加算額は月額1万120円の範囲内の額です。基本生活費だけを見て少ないと判断する前に、加算の有無も確かめてみましょう。
7. まとめにかえて
生活保護の生活扶助は、在宅では第1類費と第2類費に逓減率を掛けて算定されますが、入院や介護施設への入所によって別の区分に切り替わります。
入院患者日用品費の基準額は月額2万3670円以内、介護施設入所者基本生活費の基準額は月額1万120円以内です。どちらにも11月から3月までの地区別冬季加算額と、月額1000円の特例加算が加わります。
額が変わるときは決定の通知が書面で届きます。入院や入所の予定が立った段階で福祉事務所に相談し、届いた通知は家族とも共有しておくと、後から確かめたいときに役立ちます。