5. 出産の前に福祉事務所へ確かめておきたい3つのこと
出産扶助と妊産婦加算は、額が告示で決まっている一方で、実際にいくら支給されるかは世帯の状況で変わります。出産を迎える前に確認しておきたい点を整理しました。
5.1 住んでいる市町村がどの級地にあたるか
妊産婦加算は1級地および2級地と3級地で額が違います。妊娠6か月以上の妊婦では、1級地および2級地の1万4120円に対して3級地は1万2010円で、その差は月2110円です。
級地は保護の基準の別表第9で市町村ごとに定められています。自分の住んでいる市町村がどの区分かは、福祉事務所で聞いてみましょう。
5.2 分べんの場所によって加算の扱いが変わる
病院や助産所などの施設で分べんする場合は、入院に要する費用が基準額に加算されます。ただし対象になるのは8日以内の実入院日数です。
入院が長引きそうなときは、どこまでが出産扶助の対象になるかを、あらかじめ確かめておくと安心です。
5.3 衛生材料費が必要かどうかを伝えておく
衛生材料費を必要とする場合は、6300円の範囲内の額が基準額に加算されます。
必要になりそうなものがあれば、早い段階で担当の方に伝えておきましょう。
6. 妊産婦加算がつかない場合と、産婦加算を数え始める月
妊産婦加算には、額の一覧だけを見ていると気づきにくい定めがあります。加算が行われない場合と、産婦加算の数え方です。
6.1 病院または診療所で給食を受けている入院患者は対象外になる
保護の基準は、妊産婦加算について「病院又は診療所において給食を受けている入院患者については、行わない」と定めています。
食事が現物で提供されている間は、加算の前提が変わるという考え方です。入院が決まったときは、その月の加算がどうなるかを確認しておきましょう。
6.2 保護を受けている人は産婦加算の数え方が変わる
産婦についての加算は、原則として出産の日の属する月から6箇月を限度として行われます。
ただし保護受給中の方については、出産の日の属する月は妊婦についての加算を行い、その翌月から5箇月を限度として産婦についての加算が行われます。出産した月にどちらの加算がつくかが変わる点は、通知の書面で確かめておくとよいでしょう。
7. まとめにかえて
生活保護の出産扶助は、基準額が33万6000円以内と定められ、施設での分べんにともなう入院と衛生材料費に別枠の加算があります。
生活扶助の側では、妊婦と産婦に妊産婦加算が毎月上乗せされます。1級地および2級地では妊娠6か月以上で1万4120円です。
額は国の告示で決まっていますが、級地や分べんの場所、入院の有無によって実際の支給は変わります。決定の通知は書面で届くので、内容を家族とも共有しておくと、後から確かめたいときに役立ちます。