3. 2019年の77店舗から約5倍に。2028年には600店舗を目標

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出所:株式会社ビーケー・ジャパン

出所:株式会社ビーケー・ジャパン

バーガーキングの現在の出店攻勢を考えるうえで重要なのが、店舗数の変化です。

2019年5月末時点では全国77店舗だった国内店舗数は、その後大きく増加しました。

2023年には200店舗、2025年には300店舗を突破。2026年6月末には371店舗となり、今回の9月出店分を含めると384店舗に達する予定です。

約7年前と比べれば、店舗数は約5倍になっています。

さらにビーケー・ジャパンは、2028年末までに全国600店舗を目指す方針を示しています。

384店舗から600店舗まで増やすには、単純計算であと216店舗。2028年末までの約2年3カ月で、現在の店舗数の半分以上にあたる規模を追加する計画です。

この目標を考えると、今回の大分県のような未進出エリアへの出店だけでなく、既存エリアでの店舗密度を高めることも今後の出店戦略では重要になりそうです。

4. 「路面店」だけではない。4つの出店形態で店舗網を広げる

バーガーキングの国内出店を見ていくと、駅前や商店街などの路面店だけに依存していないことも特徴です。

同社のフランチャイズ募集では、出店形態として、

  • 路面店型
  • SC型
  • ドライブイン型
  • ドライブスルー型

の4タイプを掲げています。

実際、今回の9月出店でもショッピングセンター内の店舗が目立ちます。

これは、店舗を出せる立地の選択肢を広げる意味があります。

駅前の一等地だけを狙う場合、出店候補は限られます。一方で、ショッピングセンターや郊外のロードサイドなども対象にすれば、地方都市を含めて店舗網を広げやすくなります。

バーガーキングが600店舗という大きな目標を掲げるうえでは、こうした複数の出店形態を使い分けることが重要になりそうです。

また、同社はフランチャイズ加盟を通じた店舗拡大にも力を入れており、現在は他の飲食チェーンからの「のりかえ」を促すキャンペーンも展開しています。

店舗数を増やすだけでなく、出店を担うパートナーを増やすことで拡大スピードを高める狙いがあると考えられます。

5. 店舗は増える一方、ワッパーは1年で100円値上げ

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出所:株式会社ビーケー・ジャパン

出所:株式会社ビーケー・ジャパン

ここで気になるのが、急速な店舗拡大と同時に進んでいる価格改定です。

バーガーキングでは2026年、2月と7月の2回にわたって一部商品の価格を改定しました。

7月3日の価格改定では45商品が対象となり、バーガー32商品、サイドメニュー8商品、ドリンク5商品の価格が引き上げられています。

看板商品のワッパーも、

  • 2025年2月26日以前:590円
  • 2026年2月27日以降:640円
  • 2026年7月3日以降:690円

と、1年間で100円上昇しました。

店舗数が増え、これまでバーガーキングがなかった地域でも利用できるようになる一方、従来と同じ感覚で「気軽に食べられる店」とはいえなくなりつつあります。

店舗網の拡大によって利用機会を増やしながら、商品価格については原材料費や物流費などの上昇を反映させる。この2つは別々の動きに見えますが、現在のバーガーキングを理解するうえではセットで押さえておく必要があります。

6. トレンドウォッチャーのひとこと

大蔵 大輔

バーガーキングの現在の出店攻勢を見ると、単純に「店舗数を増やしている」というより、これまで空白だった地域にもブランドを広げる段階に入っていることが分かります。大分県や宮崎県への初出店、新潟県での約7年ぶりの復活は、その象徴といえるでしょう。

一方で、消費者からすると気になるのは価格です。店舗が近くなって利用しやすくなる一方、ワッパーは1年間で590円から690円へ上昇しました。出店拡大と値上げが同時に進む現在のバーガーキングでは、「近所にできたから利用する」だけでなく、クーポンやセット価格なども含めて利用頻度を考える必要があります。

今後600店舗を目指すのであれば、未進出地域への出店余地はまだ大きいでしょう。ただ、店舗数を増やした先で重要になるのは、増えた店舗を継続的に利用してもらえるかどうかです。全国での認知度を高めるフェーズから、各地域で日常的な選択肢として定着させるフェーズへ移れるかが、今後のポイントになりそうです。

参考資料

大蔵 大輔