3. 年金振込口座の意向確認書が送られない方もいる

65歳以上の年金受給者であっても、意向確認書が届かない場合があります。日本年金機構は対象から外れる場合を示しています。

3.1 すでに公金受取口座を登録している方には送られない

日本年金機構によれば、すでに公金受取口座を登録している方は送付の対象外です。

令和7年6月以降の年金請求手続きで登録の意思表示をしている方も、同じく対象から外れます。

3.2 国外に住んでいる方や共済組合のみから年金を受けている方も対象外

このほか、令和8年4月に年金が支払われなかった方(全額支給停止、振込不能)、国外に居住している方、共済組合等から支給される年金のみを受給している方も対象外とされています。

書類が届かなかったからといって、公金受取口座を登録できないわけではありません。自分で登録する方法が別にあります。

4. 公金受取口座は4つの方法で登録・変更できる

公金受取口座の登録は、デジタル庁が案内している方法で自分から行うこともできます。

4.1 マイナポータル・金融機関・確定申告・年金請求の4つがある

デジタル庁によれば、登録の方法はマイナポータル、金融機関、所得税の確定申告(還付申告)・更正の請求、年金請求の4つです。

マイナポータルからは、登録のほか変更・抹消・確認もできるとされています。

4.2 登録できるのは1人につき1口座、本人名義に限られる

登録できるのは1人につき1口座で、本人名義の預貯金口座に限られます。家族名義の口座や複数の口座は登録できません。

氏名が変わったときや住所が変わったときは、変更の手続きが必要になります。

5. 公金受取口座を登録しておくと給付の手続きが簡単になる

給付付き税額控除の給付額はまだ決まっていませんが、口座の準備そのものは今からできます。

5.1 申請のたびに通帳の写しを添える必要がなくなる

デジタル庁は、公金受取口座を登録しておくと、給付金等の申請のときに口座情報の記載や通帳の写し等の添付、行政機関における口座情報の確認作業等が不要になると案内しています。

登録した口座は年金や所得税の還付金、児童手当など160種類以上の給付金等の受け取りに利用できるとされています。

5.2 いま登録している口座が使える状態かを確かめておく

すでに登録している方も、その口座がいまも使える状態かどうかを確かめておくと安心です。

登録内容はマイナポータルで確認できます。基本方針にも、口座情報の正確性の確保等の機能強化に継続的に取り組むと書かれています。

5.3 口座番号を尋ねる電話やメールには応じない

日本年金機構は、年金振込口座の公金受取口座登録をかたる詐欺への注意を呼びかけています。

日本年金機構、厚生労働省、デジタル庁から、電話・SMS・メールで口座番号等の提供を求めることはありません。手数料などの金銭を求めることもありません。

意向確認書の内容に不安があるときは、機構が案内している意向確認書照会専用フリーダイヤルに確認してください。市区町村の窓口や年金事務所の窓口では対応していません。

6. まとめ

令和8年8月5日に閣議決定された給付付き税額控除の基本方針では、公金受取口座の登録率が現状5割程度にとどまるとされ、受給に際してその利用を原則としていくと書かれました。

年金を受け取っている方には、令和8年8月頃から令和9年2月頃にかけて、日本年金機構の意向確認書が生年月日に応じて順次送られています。対象は令和8年4月15日時点で65歳以上の年金受給者です。

登録に同意する場合は手続きが要りません。同意しない場合は、意向確認書を受け取ってから45日以内に不同意申出書を返送します。

返送がないと同意したものとして扱われる点に注意してください。書類が届かない方も、マイナポータルなど4つの方法で自分から登録できます。

給付の額と対象は、政府が9月中の決定を目指すとしている大綱と、その後の法律案で示されます。

参考資料

中本 智恵