3. 実際にいくらまで下がるのか

柏市が公表している令和8年8月からの1日あたりの負担限度額を見てみましょう。LIMOの記事「介護施設費用の補助制度は「食費・居住費の軽減」だけ?住民税非課税でも預貯金基準で対象外になる見落としやすい罠を自治体公式資料の料金表から整理」から要点を引用します。

第1段階

  • 食費:300円
  • 居住費(多床室):0円

第3段階①

  • 食費:680円
  • 居住費(多床室):430円

第3段階②

  • 食費:1420円
  • 居住費(多床室):530円

出所:LIMO「介護施設費用の補助制度は「食費・居住費の軽減」だけ?住民税非課税でも預貯金基準で対象外になる見落としやすい罠を自治体公式資料の料金表から整理」

引用では第2段階が省かれています。第2段階は食費390円、多床室の居住費430円です。4段階に分かれる制度なので、自分がどこに当たるかは4つとも見て確かめてください。

引用にある多床室の額は、特別養護老人ホームなどの場合です。介護老人保健施設と介護医療院は、室料を徴収するかどうかで第3段階②の額が変わります。室料を徴収する施設は特別養護老人ホームと同じ530円、徴収しない施設は430円です。第1段階から第3段階①までは、どちらも特別養護老人ホームと同額になります。

従来型個室を使う場合は、特別養護老人ホームで第1段階380円、第2段階480円、第3段階①880円、第3段階②980円と、多床室より高く設定されています。同じ従来型個室でも介護老人保健施設と介護医療院は別で、第1段階と第2段階が550円、第3段階①1370円、第3段階②1470円です。

ユニット型の区分もあります。ユニット型個室的多床室は第1段階と第2段階が550円、第3段階①1370円、第3段階②1470円です。ユニット型個室は第1段階と第2段階が880円で、第3段階①と第3段階②は個室的多床室と同じ額になります。

個室か多床室かだけでなく、施設の種別によっても負担は変わります。

3.1 ショートステイは食費が変わる

同じ段階でも、ショートステイを利用した場合は食費の額が別に定められています。第1段階は施設入所と同じ300円ですが、第2段階は600円、第3段階①は1030円、第3段階②は1360円です。

第2段階と第3段階①では施設入所の390円・680円より高く、第3段階②では1420円より安くなります。段階によって高低が入れ替わる点は押さえておきたいところです。

いずれも1日あたりの単価です。実際に支払う額を把握するには、想定している入所日数をかけて月単位・年単位で見ておく必要があります。

4. 認定は1年ごとに更新する

一度認定を受ければ終わりではありません。柏市の場合、有効期間は申請書を市が受け取った月の1日から7月31日まで(8月以降の申請なら翌年7月31日)で、自動更新ではありません。

柏市は申請の一覧表のなかで、年度更新について「対象者には5月下旬頃に更新用申請書を送付します」と案内しています。手続きを忘れると軽減が切れ、食費・居住費が基準費用額に戻ります。

4.1 さかのぼって取り消されることもある

柏市は、世帯の異動や税の修正申告、預貯金額の調査によって要件を満たさないと判明した場合、さかのぼって認定を取り消すとしています。その期間に軽減された分は返還することになります。

虚偽の申告で不正に受給した場合は、介護保険法第22条第1項にもとづき、支給された額に最大2倍の加算金を加えた納付を求められることがあります。

負担限度額は改定のたびに見直されます。検討する時点の最新資料を確認するのが確実です。

5. 窓口では制度名で伝える

相談するときは「介護施設の費用を補助してほしい」ではなく、「食費・居住費の負担限度額認定を申請したい」と制度名で伝えるとスムーズです。

曖昧な言い方だと、担当者が別の給付制度を案内してしまい、話がかみ合わないまま時間が過ぎることもあります。ケアマネジャーに相談するときも同じです。

6. 軽減されるのは食費と居住費、判定には預貯金も入る

特定入所者介護サービス費で軽減されるのは食費と居住費だけで、サービス費は対象外です。対象施設も特別養護老人ホームなどの入所とショートステイに限られ、グループホームや有料老人ホームは含まれません。

世帯全員が住民税非課税であることに加えて、預貯金の基準を満たす必要があります。第1段階なら単身1000万円、第3段階②なら単身500万円が上限で、世帯を分離している配偶者も判定に含まれます。

認定は7月31日までの期限つきで、自動更新ではありません。あとから要件を満たさないと分かればさかのぼって取り消されます。入所が決まったら早めに申請し、更新の案内も見落とさないようにしましょう。

参考資料

LIMO編集部社会保障解説班