3. 【元銀行員の視点】総額ではなく、毎月いくら積むかに置き換える
480万2841円という総額だけを見ると、準備できる気がしないという声をよく聞きました。
教育資金が老後資金と違うのは、必要になる時期がほぼ決まっている点です。子どもが生まれた年から18歳までなら216か月あります。
私立大学の4年間の総額480万2841円を216か月で割ると、毎月およそ2万2200円です。国立大学の242万5200円なら、毎月およそ1万1200円になります。
準備を始めるのが遅いほど、毎月の負担は重くなります。8歳から10年(120か月)で準備するなら、私立で毎月およそ4万円です。
4年間の総額を、毎月の積立額に置き換えると3/3
出所:文部科学省の令和7年度の調査結果をもとにLIMO編集部作成
4. 入学料と初年度の納付金は、まとまった現金で必要になる
4年間を平らにならして考えるだけでは足りない部分があります。
私立大学の初年度学生納付金の平均は138万983円で、このうち入学料24万365円は入学の手続きのときに納めます。4年間の総額のうち、3割近くが最初の1年に集中する形です。
つみたてで準備する場合、この時期に取り崩せる状態になっているかを確かめておく必要があります。値動きのある商品で準備していると、必要な時期に価格が下がっている可能性もあります。
入学の直前に必要な分は預貯金など元本が変動しないもので持ち、残りを運用に回すといった分け方も選択肢になります。ただし預貯金は物価が上がる局面では実質的な価値が目減りする点にも注意が必要です。
5. 4年間の総額は国立242万5200円、私立480万2841円
令和7年度の額で計算すると、大学4年間の学費は国立大学で242万5200円、公立大学で252万8886円、私立大学で480万2841円でした。国立と私立の差は237万7641円です。
この20年で、私立大学の授業料は13万7486円上がり、入学料は3万9668円下がりました。毎年かかる部分が増えている形です。
総額のままでは動きにくいので、準備できる期間で割って毎月の金額に置き換えてみてください。私立で18年なら毎月およそ2万2200円です。
実際の金額は大学ごとに違うので、志望校が決まったらその大学のホームページで確かめておくと安心です。
参考資料
- 文部科学省「私立大学等の令和7年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」
- 文部科学省「私立大学等の入学者に係る学生納付金等調査結果について」
- e-Gov法令検索「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」
和田 直子