災害で自宅が被害を受けたとき、学生本人が受け取れる支援があることはあまり知られていません。

日本学生支援機構(JASSO)は、自然災害や火災によって住宅に被害を受けた学生に対し、10万円を給付するJASSO災害支援金を設けています。奨学金とは別の制度で、返済は不要です。

本記事では、JASSO災害支援金の対象になる学生の要件と、支給額、申請の期限について解説していきます。

1. そもそも「JASSO災害支援金」とは?返済のいらない10万円の給付

JASSO災害支援金は、日本学生支援機構が寄附金を財源として実施している給付制度です。

制度の骨格は次の4点です。

  • 自然災害または火災で住宅に被害を受けた学生に、10万円が給付される
  • 貸与ではなく給付なので、返済の必要がない
  • 奨学金を借りているかどうかにかかわらず申請できる
  • 申請は、在学している学校を通じて行う

被災した世帯を支える制度は市区町村にもありますが、この制度は学生本人を対象としている点が特徴です。

2. 対象になるのはどんな学生か。要件は3つに分かれる

日本学生支援機構の案内より、JASSO災害支援金の対象になる要件を確認しましょう。次の3つをすべて満たすことが必要です。

JASSO災害支援金の対象になる3つの要件1/2

JASSO災害支援金の対象になる3つの要件

出所:日本学生支援機構「JASSO災害支援金」を参考にLIMO編集部作成

2.1 国内の大学・短期大学・大学院・高等専門学校・専修学校専門課程に在学している

1つめは在学の要件です。日本国内の大学、短期大学、大学院、高等専門学校、専修学校専門課程に在学している人が対象になります。

ただし、科目等履修生、研究生、聴講生は対象に含まれません。

2.2 自然災害または火災で住宅が一定の被害を受けた

2つめは被害の要件です。本人または父母の住宅が、半壊以上の被害、床上浸水、1か月以上の避難勧告等を受けた場合が対象になります。

学生本人が一人暮らしをしている場合の住まいだけでなく、実家が被害を受けた場合も含まれる点は押さえておきたいところです。

2.3 学業を修了できる見込みがあると学校長が認める

3つめは学業の要件です。学修に意欲があり、学業を確実に修了できる見込みがあると学校長が認めることが求められます。

成績不振によって留年している場合は対象になりません。

3. いくら受け取れるか。支給額は10万円で返済はいらない

支給額と申請の期限を確認しましょう。次の画像では、JASSO災害支援金の支給額と申請期限を解説します。

JASSO災害支援金の支給額と申請期限2/2

JASSO災害支援金の支給額と申請期限

出所:日本学生支援機構「JASSO災害支援金」を参考にLIMO編集部作成

支給額は10万円です。貸与型の奨学金と違い、返済の必要はありません。

申請の期限は、災害発生日の翌月から数えて6か月以内(消印有効)とされています。たとえば1月1日に被災した場合は、7月31日までが期限になります。

申請は在学している学校を通じて日本学生支援機構に提出します。海外の大学の日本校に在学している場合は、日本学生支援機構へ直接申請することになります。

和田 直子

この制度は10万円と決して大きな額ではありませんが、返済がいらない給付です。あわせて、日本学生支援機構には家計が急変したときに申し込める緊急採用・応急採用の奨学金もあります。学校の学生課に相談すると、両方の可能性を確認してもらえます。