それでは、離婚が発生しやすいのは結婚してからどれくらいたったときなのでしょうか。厚生労働省の発表した統計「平成30年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、以下のような結果が出ています。

5年未満:6万4860件
5年以上10年未満:4万836件
10年以上15年未満:2万7598件
15年以上20年未満:2万2460件
20年以上25年未満:1万7125件
25年以上30年未満:1万249件
30年以上35年未満:5030件
35年以上:5944件

同居期間別に離婚件数を見たところ、「同居期間が5年未満」が最も離婚件数が多いことがわかりました。さらに細かく見てみましょう。

(1年未満):1万2325件
(1年以上2年未満):1万4622件
(2年以上3年未満):1万4147件
(3年以上4年未満):1万2588件
(4年以上5年未満):1万1178件

1年未満で離婚する夫婦より、1年以上2年未満で離婚する夫婦が上回る結果となりました。相手に違和感があっても「とりあえずは1年我慢してみよう」という人たちがなんとか四季を過ごし、限界をむかえて離婚するというケースも少なくないのかもしれません。

世代別にみる離婚件数

こちらは少しデータが古くなりますが、離婚件数を世代別に見てみると、次のような結果になりました。(グラフは政府統計「e-Stat」の「同居をやめたときの年齢別にみた年次別離婚件数・離婚率(人口千対) -夫・妻-(2017年)」を元に作成)

日本では30代の離婚件数が最も多いようです。若い頃の恋愛感情が落ち着いてくることや、子どもが生まれて、子育てに関して夫婦で話し合うことが増える世代でもある30代は、夫婦にとってトラブルも増える年齢であるとも考えられます。それまでうまくいっていた夫婦であっても、家事や育児の変化や分担が生じたことで夫婦間に溝ができてしまうことも、理由のひとつになっているのではないでしょうか。

いつまでも夫婦仲良くいるためには

それでは、夫婦間にすきま風が吹かないようにするには、どのようにすればいいのでしょうか。結果は、当たり前に思っていてもなかなか怠りがちになっている、基本的なことを大切にしていくことのようです。(20~79歳の既婚男女を対象『「いい夫婦の日」に関するアンケート調査』明治安田生命が2018年に実施したもの)

「夫婦円満の秘訣(ひけつ)とは?」
よく会話をする 69.5%
感謝の気持ちを忘れない 57.3%
相手を尊重・信頼する 54.2%

まとめ

夫婦はもともと他人であった二人が、生活を共にすることからはじまるものです。そのため、意見や価値観が違うのもある意味当たり前といえるでしょう。結婚前にはわからなかった相手の考えを否定してしまうか、一緒にいるためにお互いの意見をすり合わせていくか。

一緒にいるためにはどうしたらよいでしょう。一概にはいえませんが、夫婦円満でいるためには、早めの話し合いで解決できる関係性を作っておくことが大切かもしれません。また、結婚前に相手の言動の中に疑問を感じたら、遠慮しないで話し合い、解決しておくのもいいかもしれませんね。

<参考>
司法統計「平成30年度 婚姻関係事件数」
厚生労働省「平成30年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況」
政府統計「e-Stat」「同居をやめたときの年齢別にみた年次別離婚件数・離婚率(人口千対) -夫・妻-(2017年)」
明治安田生命『「いい夫婦の日」に関するアンケート調査』20~79歳の既婚男女を対象に2018年に実施

LIMO編集部