9月は敬老の日を控え、実家に帰省したり、離れて暮らす親と近況を話したりする機会が増える時期です。「うちの親は年金をいくらもらっているのだろう」「自分の老後は大丈夫だろうか」とふと気になった方もいるのではないでしょうか。
2026年度の年金額は、国民年金(満額・1人分)が月7万608円、厚生年金(モデル夫婦世帯・2人分)が月23万7279円に増額改定されました。
ただし、これはあくまで平均や制度上のモデルケースの数字です。実際の受給額は現役時代の働き方や加入期間によって大きな差があるうえ、年金を受け取り始めた後も、貯蓄は静かに目減りしているという実態があります。
今回は60歳代・70歳代・80歳代の年金受給額を年代別に一覧表で確認するとともに、シニア世代の貯蓄の実情にも触れていきます。
なお、2026年度の年金額や年代別・ライフコース別の年金額に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。
まずは2026年度の年金額をみておきましょう。
2026年度の年金額は、国民年金が前年度比1.9%増、厚生年金(報酬比例部分)が同2.0%増の増額改定となりました。国民年金(満額・1人分)は月額7万608円、厚生年金(モデル夫婦世帯・2人分)は月額23万7279円です。ただし「ねんきん定期便」などに記載された金額は税金や社会保険料が引かれる前の「額面」であるため、実際の手取り額はこれより少なくなります。
出所:【2026年最新】60歳~89歳の年金一覧表!年代別の平均受給額と「手取り・非課税世帯」のリアル!年金口座の「凍結リスク」とは?
1. 厚生年金と国民年金「ライフコース別年金額」
働き方や生き方が多様化する今、「将来、自分はどのくらいの年金を受け取れるんだろう?」と気になっている人もいるでしょう。
厚生労働省は、今回の年金改定の発表と同時に、「多様なライフコースに応じた年金額の例」も示しています。
ここでは、年金加入経歴を5つのパターン(男性2パターン、女性3パターン)に分類し、「2026年度に65歳になる人」を想定した年金額の概算が提示されています。

出所:厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」をもとにLIMO編集部作成
1.1 ケース①:男性・厚生年金期間中心
《年金月額》17万6793円
平均厚生年金期間:39.8年
平均収入:50万9000円※賞与含む月額換算。以下同じ。
基礎年金:6万9951円
厚生年金:10万6842円
出所:【最新データ】老後の「ふつう」が分かる!65歳以上の平均貯蓄額と年金月額は?老後夫婦のリアルな生活費と家計収支を解説
1.2 ケース②:男性・国民年金(第1号被保険者)期間中心
《年金月額》6万3513円
平均厚生年金期間:7.6年
平均収入:36万4000円
基礎年金:4万8896円
厚生年金:1万4617円
出所:【最新データ】老後の「ふつう」が分かる!65歳以上の平均貯蓄額と年金月額は?老後夫婦のリアルな生活費と家計収支を解説
1.3 ケース③:女性・厚生年金期間中心
《年金月額》13万4640円
平均厚生年金期間:33.4年
平均収入:35万6000円
基礎年金:7万1881円
厚生年金:6万2759円
出所:【最新データ】老後の「ふつう」が分かる!65歳以上の平均貯蓄額と年金月額は?老後夫婦のリアルな生活費と家計収支を解説
1.4 ケース④:女性・国民年金(第1号被保険者)期間中心
《年金月額》6万1771円
平均厚生年金期間:6.5年
平均収入:25万1000円
基礎年金:5万3119円
厚生年金:8652円
出所:【最新データ】老後の「ふつう」が分かる!65歳以上の平均貯蓄額と年金月額は?老後夫婦のリアルな生活費と家計収支を解説
1.5 ケース⑤:女性・国民年金(第3号被保険者)期間中心
《年金月額》7万8249円
平均厚生年金期間:6.7年
平均収入:26万3000円
基礎年金:6万9016円
厚生年金:9234円
出所:【最新データ】老後の「ふつう」が分かる!65歳以上の平均貯蓄額と年金月額は?老後夫婦のリアルな生活費と家計収支を解説
これらの年金額の例を見ても分かるように、厚生年金の加入期間や現役時代の平均収入によって、年金月額は大きく変動します。
特に、現役時代に国民年金と厚生年金のどちらを中心に加入していたかによって、老後の受給額は大きく変わることが見て取れます。
2. 【年金一覧表】60歳代の平均月額《厚生年金→国民年金の順に一覧リストで見る》
ここからは、今のシニア世代が実際にどのくらいの年金を受け取れているかを見ていきましょう。60歳代~80歳代の各年齢の平均年金月額を、厚生年金と国民年金それぞれ確認します。
なお、ここで紹介する厚生年金の月額には、国民年金(老齢基礎年金)の月額部分が含まれます。
2.1 【厚生年金一覧表】60歳代の平均月額(60〜69歳)
60歳:9万9664円
61歳:10万4455円
62歳:10万9323円
63歳:6万8758円
64歳:8万3901円
65歳:14万9862円
66歳:15万2378円
67歳:15万2356円
68歳:15万2709円
69歳:15万1284円
出所:【2026年最新】60歳~89歳の年金一覧表!年代別の平均受給額と「手取り・非課税世帯」のリアル!年金口座の「凍結リスク」とは?
2.2 【国民年金一覧表】60歳代の平均月額(60〜69歳)
60歳:4万5186円
61歳:4万6371円
62歳:4万7784円
63歳:4万7258円
64歳:4万7896円
65歳:6万1240円
66歳:6万1369円
67歳:6万1345円
68歳:6万1293円
69歳:6万978円
出所:【2026年最新】60歳~89歳の年金一覧表!年代別の平均受給額と「手取り・非課税世帯」のリアル!年金口座の「凍結リスク」とは?
老齢年金の一般的な受給スタート年齢は原則65歳。
65歳未満は繰上げ受給(※1)を選んだ人や、特別支給の老齢厚生年金(※2)の報酬比例部分のみを受給している人の年金額となるため、厚生年金・国民年金ともに65歳以降よりも少なめです。
65歳から69歳までの平均年金月額は、厚生年金14~15万円台、国民年金6万円台となっています。
※1 繰上げ受給:老齢年金を60歳~64歳までで前倒しして受け取ること。繰上げた月数に応じて年金が減額(0.4%/月)され、一度決まった減額率は生涯変わりません。
※2 特別支給の老齢厚生年金:昭和60年の法改正により厚生年金の受給開始年齢が60歳から65歳に引き上げられた際、受給開始年齢を段階的に引き上げるために設けられた制度。年齢など一定条件を満たす場合に受け取ることができます。
3. 【年金一覧表】70歳代の平均月額《厚生年金→国民年金の順に一覧リストで見る》
70歳代の各年齢の平均年金月額を見ていきます。
3.1 【厚生年金一覧表】70歳代の平均月額(70〜79歳)
70歳:15万455円
71歳:14万8371円
72歳:14万6858円
73歳:14万5583円
74歳:14万7774円
75歳:15万1410円
76歳:15万1241円
77歳:15万962円
78歳:15万862円
79歳:15万3115円
出所:【2026年最新】60歳~89歳の年金一覧表!年代別の平均受給額と「手取り・非課税世帯」のリアル!年金口座の「凍結リスク」とは?
3.2 【国民年金一覧表】70歳代の平均月額(70〜79歳)
70歳:6万1011円
71歳:6万770円
72歳:6万234円
73歳:6万32円
74歳:5万9813円
75歳:5万9659円
76歳:5万9555円
77歳:5万9349円
78歳:5万9124円
79歳:5万8676円
出所:【2026年最新】60歳~89歳の年金一覧表!年代別の平均受給額と「手取り・非課税世帯」のリアル!年金口座の「凍結リスク」とは?
70歳代の平均年金月額は、厚生年金14~15万円台、国民年金5万8000~6万円台でした。
4. 【年金一覧表】80歳代の平均月額《厚生年金→国民年金の順に一覧リストで見る》
80歳代の各年齢の平均年金月額はどうでしょう。
4.1 【厚生年金一覧表】80歳代の平均月額(80〜89歳)
80歳:15万3729円
81歳:15万5460円
82歳:15万7744円
83歳:15万9994円
84歳:16万2555円
85歳:16万3947円
86歳:16万5577円
87歳:16万5557円
88歳:16万6200円
89歳:16万6767円
出所:【2026年最新】60歳~89歳の年金一覧表!年代別の平均受給額と「手取り・非課税世帯」のリアル!年金口座の「凍結リスク」とは?
4.2 【国民年金一覧表】80歳代の平均月額(80〜89歳)
80歳:5万8623円
81歳:5万8269円
82歳:5万8003円
83歳:5万7857円
84歳:5万9675円
85歳:5万9425円
86歳:5万9228円
87歳:5万9204円
88歳:5万8756円
89歳:5万8572円
出所:【2026年最新】60歳~89歳の年金一覧表!年代別の平均受給額と「手取り・非課税世帯」のリアル!年金口座の「凍結リスク」とは?
80歳代の平均受給額は、厚生年金15万円~16万円台、国民年金5万8000円~9000円台です。80歳代(80~89歳)の年金一覧表では、1歳刻みの内訳も確認できます。
いずれの年代においても、平均年金月額に大きな年齢差は見られませんでした。しかし、これはあくまでも「各年齢の平均」である点には留意が必要です。
老後に受け取る年金額は、現役時代の年金加入状況によって人それぞれとなっています。
5. 厚生年金・国民年金「男女別平均」60歳代~90歳以上の全受給権者の分布をグラフで見る
ここからは、全受給権者(60歳~90歳以降)の年金月額の個人差・男女差も確認していきます。
5.1 厚生年金《平均月額の男女差・個人差に着目》
〈全体〉平均年金月額:15万289円
〈男性〉平均年金月額:16万9967円
〈女性〉平均年金月額:11万1413円
出所:【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説
※国民年金の金額を含む
年金月額階級ごとの受給者数
~1万円:4万3399人
1万円以上~2万円未満:1万4137人
2万円以上~3万円未満:3万5397人
3万円以上~4万円未満:6万8210人
4万円以上~5万円未満:7万6692人
5万円以上~6万円未満:10万8447人
6万円以上~7万円未満:31万5106人
7万円以上~8万円未満:57万8950人
8万円以上~9万円未満:80万2179人
9万円以上~10万円未満:101万1457人
10万円以上~11万円未満:111万2828人
11万円以上~12万円未満:107万1485人
12万円以上~13万円未満:97万9155人
13万円以上~14万円未満:92万3506人
14万円以上~15万円未満:92万9264人
15万円以上~16万円未満:96万5035人
16万円以上~17万円未満:100万1322人
17万円以上~18万円未満:103万1951人
18万円以上~19万円未満:102万6888人
19万円以上~20万円未満:96万2615人
20万円以上~21万円未満:85万3591人
21万円以上~22万円未満:70万4633人
22万円以上~23万円未満:52万3958人
23万円以上~24万円未満:35万4人
24万円以上~25万円未満:23万211人
25万円以上~26万円未満:15万796人
26万円以上~27万円未満:9万4667人
27万円以上~28万円未満:5万5083人
28万円以上~29万円未満:3万289人
29万円以上~30万円未満:1万5158人
30万円以上~:1万9283人
出所:【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説
厚生年金(国民年金を含む)の場合、月額1万円未満となるケースから、30万円以上の高額受給者まで、幅広い受給額ゾーンに分布しており、個人差の大きさが分かります。
また、男女全体の平均年金月額は15万円台ですが、男性平均は女性平均よりも6万円ほど多くなっています。
5.2 国民年金《平均月額の男女差・個人差に着目》
〈全体〉平均年金月額:5万9310円
〈男性〉平均年金月額:6万1595円
〈女性〉平均年金月額:5万7582円
出所:【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説
年金月額階級ごとの受給者数
1万円未満:5万1828人
1万円以上~2万円未満:21万3583人
2万円以上~3万円未満:68万4559人
3万円以上~4万円未満:206万1539人
4万円以上~5万円未満:388万83人
5万円以上~6万円未満:641万228人
6万円以上~7万円未満:1715万5059人
7万円以上~:299万7738人
出所:【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説
国民年金の平均年金月額は、男性が6万円台、女性が5万円台です。
3万円未満の低年金となる人も一定数存在するものの、ボリュームゾーンは「6万円以上~7万円未満」。満額に近い受給額を受け取る人が少なくないことがうかがえます。
