給付付き税額控除は令和11年度から導入される予定です。ただし、誰が手続きの窓口になるのかは、まだ決まっていません。
令和8年8月5日に閣議決定された基本方針では、国と地方が協力して運営する方向で検討するとされています。役割分担の協議はいまも続いています。
この記事では、内閣官房の資料をもとに、給付を届ける体制がどこまで決まっているのかを確認していきます。
1. 給付付き税額控除は国と地方が協力して運営する
まず、基本方針に書かれている考え方を見ていきます。
1.1 事務負担を最小化するという前提
内閣官房によると、基本方針では給付の執行に係る主体について、国と地方が協力して運営し、オールジャパンの事務負担を最小化していくという基本的な考え方の下、役割分担をしていく方向で検討を行うこととされています。
国だけで完結させるのでも、自治体に任せきりにするのでもない形が想定されています。
1.2 地方に役割を求めるときの条件
地方に役割を求めていく際の条件も示されています。制度設計や地方の役割を明確にした上で、国と地方の間の丁寧な協議を行うこととされています。
これを踏まえ、「給付付き税額控除」に関する国と地方の協議の場において、国と地方の間で協議を重ねていくとされています。
2. 制度の狙いは中低所得の現役勤労者に置かれている
次に、誰に向けた制度なのかを確認します。
2.1 着目しているのは中低所得の現役勤労者
内閣官房によると、諸外国との比較を通じて純負担率の改善が必要であることが明らかになった中低所得の現役勤労者に着目しているとされています。
その負担軽減を通じて所得に応じた手取りが一層増えるようにすること、いわゆる「年収の壁」などによる働き控えを緩和し就労促進を図ることを、喫緊の課題としています。
2.2 執行体制も同じ考え方で設計される
届ける相手が現役で働いている方であれば、手続きの負担が重いと制度が使われません。事務負担を最小化するという考え方は、この点にも関わってきます。
国と地方のどちらが窓口になるかは、届ける相手の状況とあわせて検討されることになります。
3. 協議の場は社会保障国民会議の枠組みに置かれている
協議がどこで行われているのかも確認します。
3.1 基本方針は中間とりまとめを踏まえたもの
内閣官房によると、この基本方針は社会保障国民会議における中間とりまとめ(令和8年7月29日社会保障国民会議)を踏まえ、その内容を十分尊重しつつ定められたものです。
国と地方の協議の場も、この社会保障国民会議の枠組みのなかに置かれています。
3.2 地方公共団体向けの案内が別に設けられている
内閣官房のページには、地方公共団体の関係者に向けた案内が別に設けられています。執行に係る役割分担について国と地方の間で丁寧な協議を重ねる旨が、そこに記載されています。
制度の内容だけでなく、届ける側の体制についても情報が出される形になっています。
基本方針は社会保障国民会議の中間とりまとめを踏まえて定められました2/2
出所:内閣官房「飲食料品に係る消費税率の引下げ及び給付付き税額控除(政府の基本方針)について」および首相官邸「飲食料品に係る消費税率の引下げ及び給付付き税額控除についての会見」をもとにLIMO編集部作成
給付の制度は、届ける仕組みが決まってから金額が動き出すことがあります。窓口がどこになるかは、受け取る側にとっても大事な情報です。
