70歳代・二人以上世帯の貯蓄額は、平均2416万円、中央値1178万円です。
まとまった額を置いておくなら、預けたあとの条件がはっきりしている商品も知っておきたいところです。
個人向け国債は「変動10年」「固定5年」「固定3年」の3タイプで、金利の下限は3タイプ共通で0.05%(年率)と決まっています。
この記事では、個人向け国債の3タイプの違いと、70歳代の貯蓄額、公的年金の平均月額、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の家計収支について解説します。
1. 個人向け国債は3タイプ。金利の下限は0.05%
貯蓄の置き場所として、国債という選択肢もあります。
財務省によると、個人向け国債には半年毎に適用利率が変わる「変動10年」、発行時に設定された利率が満期まで変わらない「固定5年」「固定3年」の3タイプがあります。
金利の下限は3タイプ共通で0.05%(年率)と定められています。金利が下がる局面でも、この水準は確保される仕組みです。
1.1 金利の決め方が3つで違う
タイプごとの違いは、金利の設定方法に表れます。
変動10年は基準金利×0.66、固定5年は基準金利-0.05%、固定3年は基準金利-0.03%です。基準金利の定義は商品ごとに異なり、変動10年は10年固定利付国債の入札における平均落札利回り、固定5年・固定3年は市場実勢利回りを基に計算した想定利回りとされています。
変動10年は実勢金利が上がれば受取利子が増えることもあり、固定5年・固定3年は満期まで利率が変わらないため発行した時点で運用結果を知ることができると説明されています。
1.2 1万円から買えて、償還は額面どおり
買い方と受け取り方も押さえておきましょう。
購入単価は最低1万円から1万円単位で、額面金額100円につき100円です。償還金額も額面金額100円につき100円で、中途換金時も同じとされています。
利子の受け取りは半年毎に年2回、発行は毎月で年12回です。なお国債の利子は、受取時に20.315%分の税金が差し引かれます。
元本や金利の条件が最初から示されている商品なので、貯蓄の置き場所を見直すときの比較材料になります。詳しい条件は取扱金融機関の窓口で確認してみてください。
なお、70歳代の貯蓄額や65歳以上世帯の家計収支に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。
2. 70歳代・二人以上世帯の貯蓄はどこに集まっているのか
70歳代がどれだけ持っているのかを、J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」の「70歳代・二人以上世帯の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)」で見ておきます。
※金融資産保有額には、預貯金以外に株式や投資信託、生命保険なども含まれます。また、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれません。
「70歳代・二人以上世帯」の平均貯蓄額は2416万円でした。ただし平均は資産の多い層に押し上げられるため、そのまま自分に重ねると印象がずれます。
中央値は1178万円です。平均と比べると1200万円あまり低い位置になります。
階級別の割合は、LIMOの記事「【70代の貯蓄・年金・家計のリアル】老後赤字を加速させないためには?投資に頼らない防衛策を徹底解説!」からの引用で見ていきます。
- 金融資産非保有:10.9%
- 100万円未満:4.5%
- 100~200万円未満:5.1%
- 200~300万円未満:3.7%
- 300~400万円未満:3.9%
- 400~500万円未満:2.9%
- 500~700万円未満:6.4%
- 700~1000万円未満:6.7%
- 1000~1500万円未満:11.1%
- 1500~2000万円未満:6.7%
- 2000~3000万円未満:12.3%
- 3000万円以上:25.2%
- 無回答:0.6%
出所:LIMO「【70代の貯蓄・年金・家計のリアル】老後赤字を加速させないためには?投資に頼らない防衛策を徹底解説!」
金融資産を保有していない世帯が10.9%を占めます。他方で3000万円以上の世帯も25.2%あり、同じ70歳代のなかで状況が大きく分かれています。
下の階級では100万円未満4.5%、100~200万円未満5.1%、200~300万円未満3.7%。上の階級では1000~1500万円未満11.1%、1500~2000万円未満6.7%、2000~3000万円未満12.3%となっており、どちらにも一定の厚みがあります。
この開きは退職金の有無、現役時代の収入、相続、健康状態などから生まれます。年金の額も加入状況で変わるため、年金だけでは回らない世帯も出てきます。
そこで、置き場所の選び方も考えておきたいところです。元本や金利の条件がはっきりしている商品を知っておくと、判断の材料が増えます。


