シリーズでお伝えしている「年代別年間手取り収入と貯蓄率」。金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](平成30年)」をもとに年代別の年間手取り収入と貯蓄率を見ていきましょう。今回は70歳以上(二人以上世帯)です。
70歳以上(二人以上世帯)の年間手取り収入はいくらか
70歳以上(二人以上世帯)の年間手取り収入(税引後)の平均値は383万円、中央値(データを大きい・小さい順に並べたときに真ん中にくる数値)は300万円となっています。
収入別分布は以下の通りです。
収入はない・・・1.9%
300万円未満・・・30.4%
300~500万円未満・・・29.7%
500~750万円未満・・・10.5%
750~1000万円未満・・・3.7%
1000~1200万円未満・・・1.6%
1200万円以上・・・1.7%
無回答・・・20.5%
70歳以上(二人以上世帯)の貯蓄率はどのくらいか
70歳以上(二人以上世帯)の年間手取り収入(臨時収入を含む)からの貯蓄割合(金融資産保有世帯)の平均値は、6%となっています。年間手取り収入の平均値383万円のうち、年22.98万円を貯蓄していることになります。
貯蓄率別割合は以下の通りです。
5%未満・・・5.5%
5~10%未満・・・9.9%
10~15%未満・・・14.2%
15~20%未満・・・3.7%
20~25%未満・・・7.0%
25~30%未満・・・0.6%
30~35%未満・・・1.7%
35%以上・・・2.6%
貯蓄しなかった・・・50.5%
無回答・・・4.3%
※平均値は貯蓄しなかった世帯を含む。
また、臨時収入等からの貯蓄割合(金融資産保有世帯)は11%となっています。
まとめにかえて
収入や貯蓄額は誰もが気になることですが、なかなか友人や同僚には聞きづらいものではないでしょうか。年功序列型の企業が多い日本では、年代により収入に傾向があらわれます。これに伴い、貯蓄率も変化します。
このようなデータを参考に、自身の年収や貯蓄率を見直してみるのはいかがでしょうか。
【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。
【ご注意】
ここでいう「金融資産」とは、家計が保有する金融商品のうち、貴金属や現金、事業のために保有している金融商品、預貯金のうち日常的な出し入れや引落しなど生活費に対応する部分を除いた「運用のため、または将来に備えて保有している部分」となっています。
これに対して「金融商品保有額」とは、上記に加えて「運用目的ではない預貯金(日常的な出し入れや引落しなど生活費に対応する部分)」を含んでいます。
LIMO編集部