3. 貯蓄2000万円を月5万円ずつ取り崩すと資産寿命は33.3年
ここからは、年金と支出の差額が月5万円ある方を想定し、貯蓄2000万円がどこまで持つのかを確かめます。
貯蓄額を年間の取り崩し額で割れば、資産が尽きるおおよその年数が見えてきます。
3.1 【試算】貯蓄2000万円を月5万円ずつ取り崩した場合の資産寿命
- 貯蓄額:2000万円
- 毎月の取り崩し額:5万円
- 年間の取り崩し額:60万円
- 資産寿命:33.3年
- 65歳から始めた場合:98歳頃まで
1/1
出所:LIMO編集部作成
65歳から取り崩し始めると、98歳頃までは持つ計算になります。長生きにもある程度対応できる水準です。
ただし物価上昇や介護費用は計算に入っていません。支出が増える局面があれば、この年数は短くなります。
※2000万円÷(5万円×12)で求めた単純計算です。運用益や物価上昇、介護費用や住宅修繕といった突発的な支出は考慮していません。
取り崩し額を月1万円減らせば、資産寿命は8.3年延びて41.7年になります。取り崩す額が小さいほど、1万円の差が効く幅も大きくなります。
3.2 運用しながら取り崩すと年率2%で55.0年に延びる
残った資産を年率2%で運用しながら取り崩す場合、資産寿命は33.3年から55.0年へと大きく伸びる計算です。65歳から始めれば、100歳を超えても資金が残る想定になります。
とはいえ運用に値動きはあり、元本も保証されていません。取り崩しを始めた直後に相場が下がると、回復を待つ余裕がないまま元本を削ることになります。
数年内に使う予定の資金は現金で確保しておき、下落した年は取り崩し額を抑える。こうした備えをしたうえで、生活費の半年分から1年分は現金で持っておくと安心です。
4. 年金が収入のほぼ全部を占める前提で家計を見る
65歳以上・単身無職世帯では、実収入13万1456円のうち12万212円、91.4%が社会保障給付です。収入源がほぼ年金に一本化されるため、受給額の差はそのまま暮らしの差になります。
その年金額は、平均収入の差2.03倍に対して2.86倍まで広がります。平均収入がほぼ同じ2つのモデルでも、加入期間が7.6年と33.4年で違えば月額は2.12倍の差になります。
収入と加入期間の両方が結果を左右するため、確かめるべきはご自身の記録です。ねんきん定期便で見込額と加入期間を押さえ、毎月の支出と並べておきたいところです。
参考資料
齊藤 慧