役職が上がると収入はどれくらい増えるのか、気になったことはないでしょうか。

厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、部長級の所定内給与は月額63万5800円、課長級は52万9200円でした。非役職者は31万500円で、部長級との差は32万5300円になります。

この記事では、役職別の収入を一覧で確認したうえで、その水準が社会保険料の計算とどう関わるのかを見ていきます。

ココがポイント
  • 所定内給与は部長級63万5800円、課長級52万9200円、係長級39万9200円、非役職者31万500円
  • 賞与を年4カ月分と仮定した年収の目安は、部長級で約1017万円
  • 保険料と年金額の計算に使う標準報酬月額の上限は、月65万円から75万円へ段階的に引き上げられる

なお、保険料の上限と年収の関係については、下記の記事より一部を引用・参照しています。

「これ以上稼いでも厚生年金保険料は同じ」そんな年収のラインはいくら?上限は段階的に引き上げられる予定
「これ以上稼いでも厚生年金保険料は同じ」そんな年収のラインはいくら?上限は段階的に引き上げられる予定

1. 部長級の所定内給与は月63万5800円

まず、役職ごとの収入を確認します。ここでの数字は雇用期間の定めのない一般労働者の男女計で、残業代などを除いた6月分の税引き前の金額です。

1.1 一段上がるごとに10万円前後ずつ積み上がる

所定内給与は、部長級63万5800円、課長級52万9200円、係長級39万9200円、非役職者31万500円でした。

非役職者から係長級で8万8700円、係長級から課長級で13万円、課長級から部長級で10万6600円と、一段上がるごとに10万円前後ずつ積み上がる形になっています。非役職者と部長級では32万5300円の差です。

1.2 年収の目安は部長級で約1017万円

ここに賞与を年4カ月分と仮定して加えると、年収の目安は部長級で約1017万円、課長級で約847万円、係長級で約639万円、非役職者で約497万円になります。

役職が一段上がるだけで、年収の目安は142万円から208万円ほど変わる計算になります。ただし、この金額にはいくつか前提が置かれています。

役職が一段上がるごとに、月10万円前後の差がついていきます(年収は賞与4カ月分を仮定した目安)1/2

役職が一段上がるごとに、月10万円前後の差がついていきます(年収は賞与4カ月分を仮定した目安)

出所:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」をもとにLIMO編集部作成

2. 年収の目安には2つの前提がある

約1017万円という金額をそのまま自分に当てはめる前に、確認しておきたいことがあります。

2.1 賞与4カ月分は仮定であって実績ではない

年収の目安は、所定内給与に賞与を年4カ月分加えて計算したものです。賞与の水準は業種や企業規模によって差がありますし、賞与のない勤務先もあります。

賞与が年2カ月分であれば、部長級の年収の目安は約890万円まで下がります。前提を1つ変えるだけで100万円以上動くということです。

2.2 所定内給与に残業代は含まれない

調査の所定内給与は、残業代などを除いた6月分の税引き前の金額です。役職に就くと管理監督者にあたる場合があり、時間外手当の対象外になることもあります。

その場合、それまで受け取っていた残業代がなくなるため、額面の増え方が想定より小さくなることがあります。役職手当と失う残業代を並べて見ておきたいところです。

中本 智恵

収入が増えると、社会保険料の計算に使う基準額も一緒に動きます。額面の増え方だけでなく、そこから引かれる分がどう変わるかもあわせて見ておきたいところです。