6月にボーナスが支給されたものの、天引きされるお金にため息が出た…という方もいるのではないでしょうか。税金の負担も重いですが、やはり社会保険料の金額も大きいです。

中でも厚生年金保険料の負担は高く、例えば標準報酬月額が30万円の人の場合、個人が負担する厚生年金保険料は2万7450円です。

一方で、報酬月額が一定ラインに到達すると、それ以上の保険料は変わりません。どれほどの高収入者であっても、保険料負担は同じとなるのです。

本記事では、上限に達する年収について試算していきます。

今後の上限引き上げの動向や、高収入者が受給する年金見込額についても見ていきましょう。

1. 厚生年金保険料の計算方法をわかりやすく解説

厚生年金保険料は、「標準報酬月額」と「標準賞与額」から決定されます。

  • 標準報酬月額: 月々の給与(基本給のほか残業手当や通勤手当などを含めた税引き前の給与)を一定の幅で区分した等級に当てはめて決定したもので、保険料や年金額の計算に使用される
  • 標準賞与額: 税引き前の賞与の金額から、1000円未満の端数を切り捨てたもの

この標準報酬月額や標準賞与額に、保険料率をかけて保険料が計算されます。保険料率は段階的に引上げが行われていましたが、現在は18.3%で固定されています。

なお、保険料は事業主と従業員が折半するため、実際に給与から天引きされるのは9.15%です。