4. 【試算】年金と家計、単身世帯で年金が月18万円なら黒字になるのか
ここからは単身世帯の家計に当てはめます。取り上げるのは年金が月18万円というケースです。
支出には単身世帯の平均、月16万1435円を使います。
4.1 年金月18万円なら毎月1万8565円が残る
- 世帯:単身世帯
- 年金:月18万円
- 支出:月16万1435円
- 毎月の過不足:+1万8565円の黒字
- 年間:+22万2780円
- 25年の累計:+556万9500円
年金が月18万円あれば、支出16万1435円を上回ります。毎月1万8565円が手元に残る計算です。
年間では22万2780円、65歳から90歳までの25年間では556万9500円になります。
※支出額は消費支出と非消費支出(税金・社会保険料)の合計です。年金の額面と突き合わせられるよう支出側も総額で揃えています。夫婦のみ世帯は消費支出26万3979円と非消費支出3万2850円、単身世帯は消費支出14万8445円と非消費支出1万2990円の合計です。非消費支出は実収入25万4395円(単身世帯は13万1456円)の平均世帯が負担している金額なので、年金額が低い世帯では実際の負担はこれより小さく、不足額もその分小さくなります。
単身世帯の収支の分かれ目は月16万円あたりです。月18万円なら、そこから2万円ほど上に位置します。
4.2 25年で556万9500円。医療費と介護費は別枠で見る
毎月1万8565円の黒字なら、25年間で556万9500円を積み増せる計算です。20年間なら445万5600円、15年間なら334万1700円になります。
ライフコース別で見ると、月18万円は厚生年金の加入期間が中心だった男性のパターン(月17万6793円)に近い水準です。
ただし平常時の生活費で見た収支にすぎません。介護費用や住宅の修繕費が出れば、この黒字では足りなくなります。
単身世帯では、介護が必要になったときに家族を頼りにしにくい面もあります。余裕分は医療費や介護費の備えに回しておくと安心です。
5. 【まとめ】年金と家計は単身世帯の支出16万1435円を基準に見る
65歳以上の無職単身世帯は、実収入13万1456円に対して支出16万1435円でした。毎月2万9980円が不足し、その分は貯蓄から埋めることになります。
ライフコース別の年金額は、月6万1771円から17万6793円まで幅があります。厚生年金の加入期間と現役時代の収入で差がつく形です。
2026年度は国民年金が1.9%、厚生年金が2.0%の増額となりました。国民年金は満額で月7万608円ですので、自分の見込額をねんきん定期便で確かめてみてください。
参考資料
三石 由佳