3. 貯蓄3000万円を月7万円ずつ取り崩すと資産寿命は35.7年
ここからは、年金と支出の差額が月7万円ある方を想定し、貯蓄3000万円がどこまで持つのかを確かめます。
年間84万円を引き出すペースだと、3000万円は35年ほどで底に近づきます。
3.1 【試算】貯蓄3000万円を月7万円ずつ取り崩した場合の資産寿命
- 貯蓄額:3000万円
- 毎月の取り崩し額:7万円
- 年間の取り崩し額:84万円
- 資産寿命:35.7年
- 65歳から始めた場合:100歳頃まで
1/1
出所:LIMO編集部作成
65歳から取り崩し始めると、100歳頃まで持つ計算になります。長生きした場合でも、資金が尽きる不安は小さい水準です。
ただし介護や医療、住宅の修繕といった支出は織り込んでいません。まとまった出費があれば、この年数は前倒しになります。
※3000万円÷(7万円×12)で求めた単純計算です。運用益や物価上昇、介護費用や住宅修繕といった突発的な支出は考慮していません。
取り崩し額を月1万円減らせば、資産寿命は6.0年延びて41.7年になります。取り崩す額に対して元本が大きいため、1万円の差が効く幅も広くなります。
3.2 運用しながら取り崩すと年率2%で62.7年に延びる
残った資産を年率2%で運用しながら取り崩す場合、資産寿命は35.7年から62.7年へと大きく伸びます。65歳から始めれば、計算上は寿命の範囲で使い切らない水準に届きます。
とはいえ運用に値動きはあり、元本も保証されていません。長い期間にわたる取り崩しでは、下落した年をどう乗り切るかが結果を分けます。
近い時期に使う分は現金で残し、相場が下がった年は引き出す額を控える。生活費の半年分から1年分は現金で確保したうえで検討してみてください。
4. 年金は合計額だけでなく内訳から確かめる
65歳以上・単身無職世帯では、年金などの社会保障給付12万212円が実収入の91.4%を占めます。ただし消費支出14万8445円には2万8233円届かず、非消費支出を加えた不足額は月2万9980円になります。
その年金額の中身を見ると、厚生年金部分が総額に占める割合は60.4%から11.8%まで5倍以上開いています。合計額の差は、基礎年金の上に積まれる部分の差がそのまま表れた結果です。
ねんきん定期便では基礎年金と厚生年金の見込額を分けて確かめられます。合計額だけでなく内訳を押さえておくと、どこを見直せるのかも判断しやすくなります。
参考資料
齊藤 慧