6. 【老齢年金生活者支援給付金】保険料19年(228月)分の受取額は月2670円
対象者であれば誰でも満額、というわけではありません。金額は納付実績に応じて変わり、480月に届いていない方はその分だけ少なくなります。
ここで取り上げるのは、納付済期間が228月、年数にして19年間のケースです。基準額の月5620円は480月すべて納めた方の金額です。
6.1 納付228月なら月2670円、年額は3万2040円
- 保険料納付済期間:228月(19年)
- 月額:2670円
- 年額:3万2040円
- 満額(480月)の月5620円との差:月2950円
- 20年間受け取った場合の累計:64万800円
※算出には給付基準額5620円を用い、納付済月数の480に対する割合を掛けています。円未満は四捨五入。免除期間分の上乗せは別計算になります。このケースでは5620円×228÷480=2670円という計算になります。
納付済期間228月で受け取れるのは月2670円です。480月すべて納めた方との差は月2950円で、基準額のおよそ半分にとどまります。
それでも20年間受け取り続ければ、累計は64万800円になります。この方の老齢基礎年金は年40万2466円ほどで、年金額が抑えられている分だけ所得の要件は満たしやすくなります。受給資格期間の10年もクリアしています。
6.2 240月なら月2810円。1年分の積み増しで140円の差
納付済期間を12月増やすと、給付金は月140円増えて2810円になります。年額では3万3720円、20年間の累計では67万4400円です。
228月から240月へ伸ばす道筋としては、60歳以降に国民年金へ任意加入する、過去の未納分を追納するといった方法があります。任意加入が使えるのは60歳から65歳までの間です(受給資格期間を満たしていない場合は70歳まで)。
12月分の保険料はおよそ21万円に対して、給付金の増加は年1680円。給付金だけで回収するには長い年数がかかります。ただし老齢基礎年金も年2万1182円ほど増えるため、両方を合わせれば10年程度で見合う計算になります。
満額までは残り252月分です。手元のねんきん定期便を開いてみてください。納付済月数と免除期間の内訳が載っており、そこから自分の給付金額が計算できます。
7. 年金生活者支援給付金は初回の請求だけ。2年目以降は10月分から判定が切り替わる
年金生活者支援給付金は、初回の請求手続きを済ませれば、支給要件を満たす限り翌年以降の申請が要りません。継続の判定は前年の所得でおこなわれ、結果は毎年10月分(12月支給分)から1年間反映されます。
2026年度の老齢の給付基準額は月5620円で、前年度から3.2%の引き上げとなりました。対象になるのは65歳以上で世帯全員の市町村民税が非課税、前年の年金収入等が80万9000円以下という3要件を満たす方です。
令和6年度の平均給付月額は4146円(当時の基準額は5310円)で、基準額に届かない方が少なくありません。金額が変わったときや対象から外れたときは通知書が届くので、内容を確かめたうえで疑問が残れば年金事務所に相談してみてください。
参考資料
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金」
- 日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
- 厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「65歳の誕生日を迎える方で、老齢基礎年金を繰上げ受給している方」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
- 日本年金機構「個人の方の電子申請(年金生活者支援給付金請求書)」
- 日本年金機構「令和8年4月分からの年金額等について」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金の振り込みはいつですか。」
- 日本年金機構「Q.「支給金額変更通知書」(または「不該当通知書」)が届きました。なぜですか。」
- 日本年金機構「令和8年度の年金額および年金生活者支援給付金支給金額の改定について」
齊藤 慧