(1)一番の近道は「固定費」の見直し

固定費は、家賃・保険料・光熱費・通信費など毎月決まって支出する費用です。一度、見直しをすることで毎月の節約を自動化できるようになります。

たとえば、代表的なのがスマホ代の見直し。最近は格安スマホも登場し、大手キャリアの料金プランにもバリエーションが増えています。調べたり契約を変更したりと多少の手間もかかりますが、毎月の支出を抑えることで、年間でかなり節約できます。

プロバイダ料金や医療保険の見直し、電力会社の変更や、電気代とガス代をセットプランに変更するなど、見直しできる分野はたくさんありそうです。

スマホのキャリアなど、どうしても譲れないという部分があると思います。また、家賃を節約できそうだと分かっていても、引っ越し費用がネックとなります。自分にとって着手しやすい部分を探して見直しをしてみましょう。

(2)税金の控除が受けられる「ふるさと納税」

自分の故郷や応援したい自治体に実質負担2,000円で寄附ができるふるさと納税。寄付額に応じた返礼品の種類も豊富で、地域の名産品なども魅力的です。

確定申告またはワンストップ特例制度の書類提出により、所得税や住民税の還付・控除が受けられます。控除の上限額は年収や家族構成により決まっていますので事前に調べたうえで利用してみましょう。

(3)つみたてNISAやiDeCoを活用する

毎月一定金額を貯めていくには「先取り貯金」が有効です。給与天引きによる財形貯蓄に加えて、「つみたてNISA」「iDeCo」も検討してみましょう。

つみたてNISAやiDeCoは毎月一定額を自動的に積み立てて運用するもので、運用益が非課税になるなど税制優遇措置のあるお得な制度です。運用する商品によっては元本割れの可能性もありますが、月々決まった金額を投資に回すことで資産価値を増やすことも期待できます。

「NISA(小額投資非課税制度)」「iDeCo(個人型確定拠出年金)」の詳細については『iDeCoとつみたてNISAとNISA、結局どれを選べばいいの?』ページをご参照ください。

(4)メリハリ出費でストレスの少ない節約を

節約したくても切り詰める毎日では続けられなくなります。そこで、すべてを我慢するのではなく、「使うもの」「使わないもの」のメリハリをつけることを考えましょう。

たとえば、「平日は自炊、週末1回はおいしい外食を食べる」など、頑張ったことに対して小さなご褒美があると頑張りやすくなります。

また、「エアコンは節約しすぎない」など、家族が暮らす空間の快適さは削らないといった「しない節約」を決めておくことも長続きのコツでしょう。

出費をコントロールしながら必要な分野への支出は継続するという方法であれば、家族の協力も得やすく、ストレスも溜まりにくくなります。

(5)ボーナスで貯金を挽回

「毎月10万円の貯金」を目標にしていても、月収が少なくて毎月捻出するのが厳しいケースもあります。その場合はボーナスを活用して一気に貯金額を増やしましょう。

月10万円、12カ月で120万円を年間目標とするのならば、ボーナス時に30万円ずつ2回、計60万円を貯金として確保しましょう。残りの60万円を平均5万円ずつ12カ月で貯金すれば、目標達成が見えてきます。

さいごに

平均年収が400万円台の現代では、毎月10万円を貯めるのは結構大変なことだと思います。しかし、収入が少なくても出費をコントロールしてしっかり貯めている人もいます。

お金を貯めるためには自分をコントロールしていく強い意思が必要です。まずは、支出を把握して、無駄遣いを削ることから始めてみましょう。

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

LIMO編集部