株式市場の振り返り-4日続落、約1ヶ月ぶりに前日比▲1%超の下落

2016年3月18日(金)の東京株式市場は4日続落となりました。日経平均株価は前日比▲1.2%の下落、TOPIXも▲1.0%の下落で引けています。一方、東証マザーズ総合指数は+0.6%の上昇となりましました。

日経平均株価は、前日比▲52円安の小幅安で寄り付いた後は一貫して下げ続け、前場に一時▲322円安となる場面が見られました。後場はやや値を戻したものの、相場全体への売り圧力が強く、大引けは前日比▲211円安の16,724円で終わっています。

セクター動向と主要銘柄の動き-6業種が小幅上昇、27業種が下落

東証1部で上昇したのは6業種、下落したのは27業種でした。上昇率上位は、鉱業+1.2%、石油・石炭+0.6%、パルプ・紙+0.3%などでした。一方、下落率が大きかったのは、保険業▲2.6%、輸送用機器▲2.1%、医薬品▲1.9%、精密機器▲1.8%などでした。

値下がり銘柄が多かった中、個別銘柄では、パナソニック(6752)、ソニー(6758)、キヤノン(7751)などの電機主力株の一角、及び、個人投資家向け経済金融メディアLongine(ロンジン)が新規に推奨を開始した大手化学メーカー株などが上昇しました。一方で、トヨタ自動車(7203)、デンソー(6902)などの自動車関連株、ファナック(6954)、キーエンス(6861)などのFA関連株が下落しました。また、ファーストリティリング(9983)などの小売株も総じて軟調でした。

本日のポイントと注目テーマと関連業種-年度末相場も実質的に終了間近、国内景気対策の関連銘柄もチェック

日本株安をもたらしている要因の1つが円高です。確かに、先週のFOMC後に対米ドルの円高が進んでいますが、他の通貨に対しては大きな変動が見られません。つまり、これは“円高”というよりは“ドル安”なのです。もちろん、為替の動きに関しては、今後も投機的な動きなど注視しなければなりませんが、極端に身構える必要はないと考えられます。円高、円高…と論じられている記事やニュースを、ドル安、ドル安…と読み換えるだけでも、景色が変わって来るでしょう。

実質的な新年度相場入りを控えて、22日(火)も売買の動きは低調になると予想されます。そのような中、22日は、いよいよ2月決算発表が近付きつつある小売株に対する業績の思惑、先週に大きく売られた輸出関連株のリバウンド、政府の景気対策実施を睨んだ公共投資関連株などに注目したいと思います。

【2016年3月21日 投信1編集部】

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LIMO編集部