7月のS&P500はなぜマイナスになった?変動要因を確認
月次レポートには、基準価額がどの要因でどれだけ動いたかを示す「変動要因」が掲載されています。2026年7月の内訳は次の通りです。
- 株式要因:+5円
- 為替要因:▲454円
- その他(信託報酬等):±0円
- 合計:▲449円
7月の変動内訳を見ると、株式要因は+5円と踏みとどまっていたものの、為替要因が▲454円と大きく足を引っ張りました。資産の100%が米国株(米ドル建て)で構成されるS&P500は、他国通貨による緩衝効果が働かないため、為替の影響をストレートに受ける構造になっています。
また、7月は月中の大半が高水準で推移していたものの、月末の相場急変というタイミングのダメージを直撃する格好となりました。
しかし、下落の理由を紐解けば、今回は「日本円に換算したときの見た目の数字」が下がっただけに過ぎません。株式自体はわずかですがプラスを維持しており、米国主要500社の業績や成長ストーリーが崩れたわけではないため、過度に一喜一憂する必要はない局面と言えます。
設定来の変動要因を見ると、株式要因+24,945円、為替要因+9,107円(設定来合計:+33,950円)となっています。単月では為替がマイナスに働いていますが、設定来で見れば為替要因もしっかりプラスに寄与しており、短期の動きと長期の実績は分けて捉える必要があることが分かります。
為替が1ドル160円台を割り込み、不安の声も——長期投資の原点に立ち返る
7月末の為替介入をきっかけに一時156円台まで戻した円相場は、その後再び160円を割り込む水準まで円高が進みました。SNSなどでは「このまま下がり続けるのでは」といった不安の声も見られますが、まずは長期投資としてS&P500を保有している、という当初の目的を思い出すことが大切です。
長期投資には、短期的な値動きの影響を時間の経過とともに薄めていく効果や、企業の成長を取り込みながら資産を育てていく効果が期待できます。実際、S&P500の過去1年のリターンは+27.0%、設定来では+339.5%と、短期的な下落を挟みながらも右肩上がりの実績を積み重ねてきました。
これから投資を始める・追加投資を考えている人へ——資産の分散も検討を
S&P500は米国の主要企業約500社にまとまって投資できる分かりやすさが魅力ですが、資産のすべてが米国、しかも上位2銘柄だけで15%近くを占めるなど、特定の国・銘柄への集中度が高いという特徴もあります。
まとめ
2026年7月のS&P500は、株式要因はほぼプラスマイナスゼロだったものの、為替要因のマイナスが大きく響き、基準価額は▲449円となりました。足元では為替が1ドル160円を割り込む場面もあり、不安を感じている方もいるかもしれませんが、米国企業そのものの稼ぐ力が損なわれたわけではなく、S&P500は設定来+339.5%という実績を積み重ねてきています。
短期的な値動きに振り回されず、積立であればドルコスト平均法の効果も活かしながら、長期的な視点でじっくり保有を続けることが大切です。これから投資を始める方、追加投資を検討している方は、米国以外への地域分散も含めて自分に合ったリスクの取り方を考えてみましょう。
【投資に関するご注意】
- 本記事は特定の金融商品の勧誘や売買の推奨を目的としたものではありません。
- 投資には元本を割り込むリスクが伴います。最終的な投資判断は、ご自身の責任において行われるようお願いいたします。
参考資料
和田 直子

