5. 【元自治体職員のアドバイス】所得判定は自治体、支給は年金機構という役割分担
年金生活者支援給付金の継続認定を支えているのは、市町村と年金機構の連携です。元自治体職員の立場から、この仕組みの背景を確認していきましょう。
5.1 住民税非課税判定と所得情報は自治体が把握
世帯員が市町村民税非課税かどうか、また前年の所得の合計額の把握は、市町村の住民税担当部署の業務です。住民票のある市区町村に確定申告や年末調整の情報が集まり、そこで課税・非課税の判定と所得の集計が行われています。
この情報が毎年、日本年金機構に連携される仕組みが継続認定の土台です。給付金は年金機構が支給するものの、要件判定の材料は自治体が握っているという役割分担になっています。
5.2 連携される仕組みで「勝手に継続」される便利さ
この自動連携があるおかげで、受給者が毎年書類を提出する手間はほとんどありません。一方で、自分で「今年もらえるのか」を確認する機会が減るため、12月の通知書が届いてから初めて要件変化に気づくケースもあります。
家族の就労状況が変わったときや、同居が始まったり別居に変わったりしたときは、翌年の判定に影響する可能性があります。
生活の変化があった年は、通知書が届いたら中身をしっかり確認するのがおすすめです。
6. 【落とし穴】9月に緑封筒が届く新規対象者との違い、12月通知が届かない人もいる
9月の新規案内と12月の継続認定通知は、対象者も届く書類も別です。「9月に案内が来なかったから、今年はもらえないの?」と不安になる方もいますが、実はこの2つは対象者が全く異なります。
混同されがちなポイントを見ていきましょう。
6.1 9月に届くのは新規対象者への「請求書」
9月に緑・薄緑・薄橙のいずれかの封筒で届く「請求書(はがき型)」は、新規に給付金の対象となった方向けの案内です。継続受給中の方には9月には何も届きません。
9月の新規請求書の詳しい受給額シミュレーションは、こちらの記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
6.2 12月通知が届かないケースもある
現在受給中の方でも、12月に通知書が届かないケースがあります。もっとも一般的なのは、継続認定の結果として支給額に変更がなく前年度と同額を支給する場合で、この場合は日本年金機構から通知書は送付されません。
そのほか、住所変更が年金機構に届いていない場合や、すでに前年度に不該当となって支給が止まっている場合も通知は届きません。金額据え置きの可能性が高いものの、心配であれば日本年金機構の相談窓口か年金事務所への問い合わせを検討しましょう。
7. まとめ:通知書が届いたら、まず内容の確認から
年金生活者支援給付金の継続認定は、市町村から年金機構への所得情報連携をもとに毎年見直されます。継続して受給できるものの支給額が変わる方には12月に「支給金額変更通知書」が、要件を満たさなくなった方には「不該当通知書」が届きます。
前年度と同額の場合は通知書は送付されません。
受給額は保険料納付済期間と免除期間の組み合わせで変わり、免除期間分の単価が高いため、免除期間があっても意外と受給額が大きくなるケースもあります。
ご自身の受給額が想定と違うと感じた場合や、通知書の内容に不明点があるときは、市区町村の年金担当窓口や年金事務所での確認をおすすめします。
参考資料
- 日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」
- 日本年金機構「『支給金額変更通知書』(または『不該当通知書』)が届きました。なぜですか。」Q&A
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
太田 彩子
