現在、小学2年生の娘は、担任の先生が大好きです。幸いにも1年生、2年生と良き担任に巡り会えたので、毎日楽しく学校へ行き、「今日は先生とこんな話をした」「今日は先生にこう褒められた」と報告してくれます。

さまざまなニュースを見聞きすると、どうしても「我が子の担任の先生って、どんな先生なんだろう」と心配になります。中には「○組は当たりで、○組はハズレ」なんて親同士で噂することもあるようです。

ネットで少し検索すると、「ダメ教師の見分け方」「親が任せてもいい教師、任せてはいけない教師」なんて記事がたくさんヒットします。確かに親としては、「この先生、好ましくないな…」と思うこともあるかもしれません。先生の言動で、「この人に子どもを任せてもいいのだろうか」と感じる瞬間もあるでしょう。

しかし、親の気持ちとは裏腹に、子どもは先生のことが大好き!というケースだってたくさんあります。大切なのは子どもの気持ち。子どもが先生のことを慕っているのであれば、それでOKなのではないでしょうか。

筆者の周りには、「教師のひと言で救われた」「あの先生のおかげで今の自分がある」と話す人はたくさんいます。
「すぐにカッとなっていた自分に、『腹が立ったらまず心の中で3秒数えなさい。それから言いたいことを話しなさい』と教えてくれた中学時代の先生。今でもその教えは守っている」という同級生。

「自分の『好きだ』という気持ちに自信を持ちなさい、と言ってくれた高校の先生には今でも感謝している」と語る友人…。みな、「先生に出会えてよかった」と口をそろえて話し、「きっと子どもたちもそんな先生に巡り会えるに違いない」と続けます。

「今の我が子の担任は、とてもじゃないけれどそんないい先生じゃない!」「自分が先生にいい思い出なんかないから、教師なんて信用できない」と現在感じている人も少なからずいるでしょう。
確かに筆者も「人間的に許せない」と感じる教師に出会ったこともあるし、その教師に言われた心ない一言は、今でも忘れられません。

しかし世の中には、心から子どものことを考えてくれている先生もたくさんいる。
十把一絡げに、「教師なんて信用できない」と決めつけたり、「こんな教師はダメ教師」なんて記事を鵜呑みにしたりしてしまうのは、早計なのではないかと思ってしまいます。

まとめ

教師だって人間、子どもや保護者との相性の良し悪しはあるでしょう。
しかし、それを「当たりハズレ」という言葉で表現するのは、あまり好ましくない気がします。

親が子どもの前で「あの先生はハズレだ」「あの先生は能力が低い」なんて口に出してしまうと、子どもも先生をバカにするようになってしまいます。
よほどのことがない限り、先生のダメなところばかりを見るのではなく、いいところを見つけ、親子で尊敬できるようにしていく方がいい、そう思うのは甘い考えでしょうか。

大中 千景