筆者には、看護師をしている2つ上の従姉がいます。彼女は小児科クリニックに勤務する子どもの病気の専門家です。筆者の子どもが体調不良を訴え、病院に行くべきか悩むときなどは、彼女に相談してアドバイスをもらうこともしばしば。いつも助けられています。
ただ、理系畑を歩んできた彼女のアドバイスは、少々マニアックすぎることもあります。例えば、筆者の子どもに任意の予防接種を受けさせるべきかを相談したときのこと。なぜその予防接種が定期接種ではなく、任意接種なのかの理由説明からはじまり、ワクチンで予防できる病気の概要、ワクチン接種でどれだけ発症リスクを抑えられるか、ワクチン接種自体のリスクなど、膨大な情報量でした。
筆者の頭の中は、何度も登場した“リスク”という言葉でパンク状態。結局、どうすればよいのかわからなくなり、かかりつけの小児科の看護師に相談して、接種を決断したことを覚えています。とはいえ、看護師の従姉も、身近な親戚である筆者からの相談だからこそ、より詳しく、より正しい情報を提供してくれようとしたのだと思います。時には、赤の他人の専門家による、端的なアドバイスの方が理解しやすいと実感した出来事でした。
真摯に受け止めつつも冷静に!
子どもの医療や教育に関する専門家が身近にいることは、大変幸せなことです。なぜなら、育児の悩みを溜め込むことなく、すぐに相談することができるから。しかし身近な存在だからこそ、自分にとって不要な情報まで受け取ってしまったり、情報量が多すぎたりして、不安が増大してしまう場合もあります。情報の取捨選択をし、彼らと上手に付き合っていくことが大切なのだろうと考えます。
上田 みどり