3. タカラトミー(7867)なぜ株価上昇?投資家の期待感とは
冒頭のとおり、タカラトミーの株価は足元で反発しています。投資家は、なぜ資金を振り向けているのでしょうか。
3.1 円安&原油高が「おもちゃ」需要の思惑、半導体株の軟調も
タカラトミーの株価上昇は、円安や原油高が主導しているとの見方があります。これらが旅費高騰を招いたため、玩具やゲームセンターといった近場での消費を取り込める企業が注目されているという見方です。
タカラトミー以外でも、バンダイナムコ(7832)やサンリオ(8136)、ブシロード(7803)といった玩具およびIP(知財)の代表的な関連銘柄は、同様に足元では買われる展開となっています。
なお、これらの反発時期はAIや半導体銘柄が調整していました。市場の主要なテーマが軟調になるなか、異なる業種に物色が向かった側面もあるでしょう。
3.2 実は急成長の玩具市場、タカラトミーは期待の受け皿に
中長期的な目線では、株価の上昇は市場成長に対する期待感も背景にあると考えられます。経済産業省によると、少子化が進む中でも国内の玩具市場は成長しており、市場規模は2023年度に初めて1兆円を突破しました。
同様の傾向はタカラトミーにも見られ、「トミカ」や「リカちゃん」などの定番商品は堅調です。また、近年は「ベイブレード」や「デュエル・マスターズ」といったトレーディングカードゲームも人気で、これらを含む「アクショントイ」の売上は3年間で1.6倍に成長しました。
玩具市場が拡大しているところ、円安と原油高による「巣ごもり需要」が短期的な材料となり、株価が上昇したと考えられます。
なお、2027年3月期の第1四半期決算を公表すると、翌営業日の株価は8.03%安と急落しました。投資家は、さらに高い成長を期待していると考えられます。株価が今後も上昇するかは、市場の要求にかなう成長力を示せるかどうかがカギとなるでしょう。
免責事項
- 投資判断は、最新の決算資料や市場動向をご確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。
- 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の株式の売買を推奨するものではありません。
- 株主優待の内容や条件は変更される場合があります。詳細は必ず公式サイトでご確認ください。
参考資料
- 株式会社タカラトミー「平成29年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」
- 株式会社タカラトミー「2019年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」
- 株式会社タカラトミー「2021年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」
- 株式会社タカラトミー「2023年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」
- 株式会社タカラトミー「2025年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」
- 株式会社タカラトミー「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」
- 株式会社タカラトミー「2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」
- 株式会社タカラトミー「株主優待」
- 株式会社タカラトミー「2024年3月期 主要カテゴリー別売上高」
- 株式会社タカラトミー「2026年3月期 主要カテゴリー別売上高」
- 経済産業省「玩具の価値を考える会 中間取りまとめ2025年6月30日」
若山 卓也

