国民年金保険料、40年間のうち20年間は全額免除だった人の給付額はいくら?

老齢年金生活者支援給付金の給付額の目安(作成中)1/9

(ここに、納付済期間・免除期間の組み合わせ別の給付額目安表の画像を挿入予定です。実ファイルを共有いただき次第、差し替えます)

 

老齢年金生活者支援給付金の給付額の目安4/9

老齢年金生活者支援給付金の給付額の目安

LIMO編集部作成

老齢年金生活者支援給付金は、次の2つの合計額で計算されます。

  • 保険料納付済期間に基づく額=5,620円×保険料納付済期間÷480月
  • 保険料免除期間に基づく額=11,768円(※昭和31年4月2日以後生まれの方。全額免除・4分の3免除・半額免除期間が対象)×保険料免除期間÷480月

ここで、国民年金に40年間(480月)加入し、そのうち20年間(240月)が保険料納付済み、残り20年間(240月)が全額免除だった方のケースを実際に計算してみましょう。

  • 納付済期間分:5620円×240月÷480月=2810円
  • 免除期間分:1万1768円×240月÷480月=5884円
  • 合計:2810円+5884円=8694円(月額)

一方、同じ40年間をすべて保険料納付済みで過ごした方の場合、給付額は5620円×480月÷480月=5620円にとどまります。

つまり、免除期間がある方のほうが、全額を納付した方よりも年金生活者支援給付金の額が多くなるのです。

これは、免除期間に適用される基準額(11,768円)が、納付済期間に適用される基準額(5620円)よりも高く設定されているために起こります。

ただし、これはあくまで支援給付金だけの話です。

老齢基礎年金そのものの額は、免除期間があると満額納付の場合よりも少なくなります。

給付金と年金本体をあわせたトータルの受給額で比較することが大切です。

川勝 隆登
「保険料を全額納めた人ほど給付金が多い」と思われがちですが、実際は逆になることがあります。免除期間にかかる基準額のほうが、納付済期間にかかる基準額より高く設定されているためです。ただし、老齢基礎年金そのものは全額免除期間があると満額納付より少なくなりますので、給付金だけでなく年金本体も含めたトータルで受け取れる額を確認するようにしてください。

給付金を受け取るための申請手続き

給付金の対象になった場合、どのような手続きが必要なのでしょうか。

年金生活者支援給付金5/9

年金生活者支援給付金

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金」

支給対象と判定された方には、日本年金機構から自動的に請求書が届きます。

基本的には、必要事項を記入して返送するだけで手続きが完了します。

ただし、年金の受給状況によって書類の形式や届くタイミングが異なるため、3つのケースに分けて確認しておきましょう。

ケース1:これから老齢年金の受給を開始する方(緑色の封筒)

まだ年金を受給していない方には、受給開始の3カ月前に「年金請求書(事前送付用)」が送られてきます。

このとき「年金生活者支援給付金請求書」も同封されているので、年金の請求書とあわせて提出しましょう。

なお、請求書は受給開始年齢に達する誕生日の前日以降でなければ提出できません。

ケース2:すでに年金を受給中の方(薄緑色の封筒)

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年金生活者支援給付金請求書の封筒

出所:日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)送付用封筒」

すでに基礎年金を受給している方も、所得の変動によって新たに対象となることがあります。

こうした方には、毎年9月1日から「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が郵送されます。

令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)8/9

令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)

出所:日本年金機構「令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)の送付について」

必要事項を記入したら同封の目隠しシールを貼り、差出人欄に住所・氏名を記入して切手を貼ってポストに投函してください。

※支給要件に該当するか確認できない方には、年金生活者支援給付金請求書(A4型)と所得状況届が届きます。

ケース3:老齢基礎年金を繰上げ受給している方(薄橙色の封筒)

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年金生活者支援給付金の請求書封筒、繰上げ受給中の人用

出所:日本年金機構「65歳の誕生日を迎えた方で、老齢基礎年金を繰上げ受給している方」

老齢基礎年金を繰上げ受給中の方については、受給権が発生すると見込まれる場合に、65歳になる誕生月の初旬(1日生まれの方は前月初旬)に「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が郵送されます。

届いたら必要事項を記入し、目隠しシールを貼って切手を貼りポストに投函しましょう。

※支給要件に該当するか確認できない方には、年金生活者支援給付金請求書(A4型)と所得状況届が届きます。

いずれのケースも、最初こそ手続きが必要ですが、その後は要件を満たす限り継続して受け取れます。

要件を満たさなくなった場合は「年金生活者支援給付金不該当通知書」が届き、支給が停止されます。

なお、2025年1月以降に65歳になり「年金生活者支援給付金請求書(はがき)」を受け取った方は、電子申請での提出も可能です。

電子申請で提出した場合、郵送での提出は不要です。

まとめ

年金生活者支援給付金は、年金収入が一定基準に満たない方の生活を支える制度です。

老齢年金生活者支援給付金は、保険料納付済期間と免除期間の組み合わせで給付額が決まり、免除期間があるほうが給付額が多くなるケースもあります。

ただし、給付金だけで生活のゆとりが生まれるわけではなく、老齢基礎年金本体を含めたトータルの受給額で老後の生活を考える必要があります。

まずはご自身が対象になるかどうかを確認し、給付金の有無にかかわらず、早いうちから資産形成にも取り組んでおきたいところです。

川勝 隆登
ご自身の保険料納付済期間・免除期間は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できます。年金生活者支援給付金はあくまで生活を支える一部の仕組みであり、これだけで十分な備えとはいえません。対象になるかを確認したうえで、少額からでもコツコツ資産形成を続けておくことが、老後の安心感につながります。

参考資料

川勝 隆登