6. 【筆者からのアドバイス】75歳を迎える前に確認しておきたい3つのこと

ここまでの内容を踏まえ、75歳を迎える前後で確認しておきたいポイントを3つのステップに整理しました。

6.1 STEP①:制度切り替えの時期を把握する

75歳の誕生月には、後期高齢者医療制度への切り替えが自動的に行われます。ご本人はもちろん、ご両親の年齢が近づいている場合も、いつ切り替わるのかを先に把握しておくと慌てずに済みます。

6.2 STEP②:窓口負担割合の見込みを確認する

負担割合は世帯の所得によって決まるため、ねんきん定期便や課税証明書などをもとに、どの区分に該当しそうかを事前に確認しておくことができます。マイナ保険証を持っている場合は、マイナポータルから負担割合を確認する方法もあります。

6.3 STEP③:高額療養費制度の仕組みを頭に入れておく

窓口負担が2割・3割になったとしても、高額療養費制度によって1カ月・1年間の負担には上限があります。この仕組みをあらかじめ理解しておくと、想定外の医療費が発生した場合にも落ち着いて対応しやすくなります。

7. まとめ

75歳になると、保険料は全国平均で月8183円となり、医療費の窓口負担は世帯の所得に応じて1割・2割・3割のいずれかに区分されます。2025年9月末の配慮措置終了や、2026年8月の高額療養費制度の見直しなど、制度は少しずつ姿を変えています。

負担の大きさは世帯構成や所得によって異なるため、該当する区分や上限額を早めに確認しておくと、制度の切り替え後も落ち着いて家計を見通しやすくなるでしょう。

和田 直子
75歳を境に保険料や医療費の負担が変わると聞くと、漠然とした不安を感じる方も少なくないでしょう。今すぐすべての制度を細かく把握できなくても、まずはご自身やご家族がどの負担割合に該当しそうかを確認することから始めてみてください。世帯の所得構成を意識しておくことが、切り替え後の家計を見通す第一歩になります。物価高が続く中、公的制度の仕組みを知っておくこと自体が、家計を守る備えになるでしょう。

参考資料

和田 直子