「独身時代は自分のお金を好きなだけ使っていた」という方も多いのではないでしょうか。しかし、結婚をすると自分の思い通りにお金を使えず、ストレスを感じることもあるでしょう。
なかには、お金が原因で離婚に至るケースも少なくありません。「金銭面でのケンカが絶えない…」という事態を防ぐためには、一体どうすればいいのでしょうか。
「金銭感覚の違い」が離婚原因になることも
裁判所が公開している司法統計「平成29年度 婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別 全家庭裁判所」では、裁判に発展した離婚理由が示されています。さまざまな理由のなかで一番も多かったのは「性格の不一致」。これには、価値観・金銭感覚・生活習慣といった考え方の違いが含まれています。
とくに相手の金銭感覚は、付き合っているうちに聞きにくい話題でもあります。いざ結婚してみて、「お金に関する考え方が合わない」と気が付くケースが多いのでしょう。
離婚率が高いのは「5年未満」
続いて、離婚率が高いタイミングをみてみましょう。厚生労働省が発表した「平成30年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況」では、同居期間別の離婚件数が以下のように示されています。
・5年未満:6万4860件
・5年以上10年未満:4万863件
・10年以上15年未満:2万7598件
・15年以上20年未満:2万2460件
・20年以上25年未満:1万7126件
・25年以上30年未満:1万249件
・30年以上35年未満:6134件
・35年以上:5944件
ご覧のように、同居期間が短いほど離婚数が多いという結果になりました。なかでも、6万件以上が5年未満の同居期間中での離婚となっています。結婚してから5年間は離婚率が高く、新婚夫婦が乗り越えなければならない壁であるともいえるでしょう。
また、2018年12月に発表された「人口動態統計」の年間推計によると、平成30年(2018年)の推計値とした離婚件数は20万7000件、離婚率(人口千対)は1.66でした。この件数の多さを見ると、離婚は決して他人事ではないと感じさせられますね。