2026年8月5日、厚生労働省は「毎月勤労統計調査(令和8年6月分結果速報)」を公表しました。現金給与総額は前年同月比3.4%増の53万1677円となり、54カ月連続で前年を上回りました。実質賃金も前年同月比1.6%増と、6カ月連続のプラスとなっています。
賃金の上昇が続いていることが伝えられる一方で、老後の生活について考える際、「年金をいくら受け取れるか」はもっとも重要な要素の1つです。
しかし、自分の働き方や収入で、実際にいくら年金をもらえるのか想像がつかないという人も多いのではないでしょうか。
今回は、「平均年収400万円の38年間働いた会社員」を想定して、国民年金+厚生年金の受給額をシミュレーションします。
税金・社会保険料が差し引かれた後の「手取り額」についても解説するため、ぜひ参考にしてください。
1. 3つのポイント
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平均年収400万円・勤続38年の会社員が受け取る年金は、月額約13万6503円(額面) -
税金・社会保険料が天引きされ、手取りは額面の約85〜90%程度になる -
厚生年金の平均受給月額は15万289円。今回の試算額はそれをやや下回る水準に
2. 【公的年金】会社員が受け取る年金は?
日本の年金制度は、すべての人が加入する1階部分の「国民年金」と、会社員や公務員が国民年金に上乗せして加入する「厚生年金」の2階建て構造が基本です。
2.1 1階:国民年金
国民年金は日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入対象であり、保険料納付済期間に応じた年金額を受給できます。
2026年度の支給額は、満額で7万608円です。
2.2 2階:厚生年金
厚生年金は会社員や公務員などが加入対象であり、加入者は国民年金に上乗せする形で厚生年金を受け取ります。
将来の受給額は現役時代の収入や加入期間によって異なるため、個人差が大きい点が特徴です。
3. 《平均年収400万円×38年間勤務》将来の年金額をシミュレーション
ここからは、以下の条件で将来の年金額をシミュレーションしてみましょう。
- 平均年収400万円
- 会社員
- 勤続38年間
- 単身世帯
まずは、国民年金の受給額について試算します。
3.1 国民年金はいくら?
今回は、保険料を38年間納付した場合を想定して計算します。
「国民年金の年金額=84万7300円×(保険料納付済み月数÷加入可能年数(12か月換算))」
※昭和31年4月2日以後生まれの人
保険料納付済期間に38年間(456月)を当てはめると、国民年金の受給額は年間約80万4935円です。
月額では、約6万7077円となります。
3.2 厚生年金はいくら?
次に、厚生年金の受給額を試算しましょう。
今回のシミュレーションでは、厚生年金の基礎となる部分である報酬比例部分のみを計算します。
- 報酬比例部分=A+B
- A(2003年3月以前の加入期間):平均標準報酬月額×7.125/1000×同期間の加入月数
- B(2003年4月以降の加入期間):平均標準報酬額×5.481/1000×同期間の加入月数
今回は2003年4月以降の加入を前提として、Bの計算式のみを利用します。
- 平均標準報酬額:生涯の平均年収400万円÷12か月=約33万3333円
- 33万3333円×5.481/1000×456月=約83万3111円
※平均標準報酬額は年収÷12で簡易的に算出し、上限・等級調整・賞与上限などは考慮しない
月額にすると、約6万9425円です。
3.3 毎月の年金額はいくら?
国民年金と厚生年金を合計すると、年間の受給額は約163万8046円となりました。
月額では、約13万6503円です。
しかし、実際には約13万6000円をそのまま受給できるわけではありません。
次章では、年金から天引きされる税金・社会保険料について解説します。
4. 額面通りは受け取れない!年金から天引きされる税金・社会保険料とは
年金からは、以下の税金・社会保険料が差し引かれます。
- 介護保険料
- 国民健康保険料(税)
- 後期高齢者医療保険料
- 住民税および森林環境税
- 所得税および復興特別所得税(※復興特別所得税は2013年1月1日から2037年12月31日までの間に生ずる所得についてのみ徴収)
ただし、それぞれで対象が異なるため、必ずしもすべての税金・社会保険料が引かれるわけではありません。
天引きされる金額はお住まいの自治体や所得によっても異なりますが、額面の10〜15%程度が目安です。
本記事のシミュレーションでは、年金月額は約13万6000円でした。
税金・社会保険料が差し引かれた後の実際の手取りは、11万5,600円〜12万2,400円程度になると考えられます。



