ふとした瞬間に「お金を貯めなきゃ」と思い始めたものの、何も手をつけられないまま焦るばかりでうまくお金が貯められない。そんな悩みを持つ人、多いのではないでしょうか。お金を貯めなければならないという危機感や焦りを感じ続けるのもツライですよね。今回は、貯蓄に関する調査結果とともに、あるアラサー女性の家計改善レポートをお届けしたいと思います。
「貯蓄0円」という人は意外と多い
SMBCコンシューマーファイナンス株式会社が公表している「30代・40代の金銭感覚についての意識調査 2019」では、「貯蓄0円」と回答した人が20%を超える結果に。しかも2018年では17.1%だったのに対し、2019年では23.1%に増加したと言うのです。5人に1人はうまくお金を貯められていないという現実を、どう受け止めればいいのでしょうか。
さらに言えば、現在貯蓄できているという人の貯蓄額の調整平均※を見ると、30代では「194万円」、40代では「196万円」、全体で「195万円」と、働き盛りのこの世代で200万円に満たない結果となっています。
※本調査では極端な値の影響を除外するため、10%調整平均(上位と下位からそれぞれ10%のデータを除外して算出した相加平均)を利用。
その一方で、「リタイアまでにいくら貯蓄があれば安心か」という質問への回答では、30代平均は「4,955万円」、40代平均は「5,473万円」となっており、思い描いている理想と実際に貯蓄できている金額に大きなギャップがあることがわかります。
いまは退職金をもらえない企業もありますし、もらえたとしてもそのギャップを埋めるほどの金額がもらえる企業はごく一部ではないでしょうか。そうなると、これから老後を迎える世代はもう少し早いペースで貯蓄をしていかなければならないということになります。では、どのようにお金を貯めていけばいいのでしょうか。
メリハリ支出が30代~40代の貯蓄をサポート
まず一つオススメしたいのが、支出にメリハリをつけることです。つまり、お金を使うところはしっかり使う、お金を使わないところは一切使わないと決める、ということ。大きな金額の出費に慣れてくるとつい財布のヒモがゆるんでしまいますが、メリハリをつけてしっかりお金の使い方をコントロールするのです。
まずは今のお金の使い道をきちんと整理し、「お金を使うべきところ」と「お金を使うべきでないところ」をハッキリさせましょう。たとえば、食費ひとつ取っても色んな考え方があると思います。
「子どもがまだ小さいので、安心できる無農薬野菜や国産のものを買いたい」というこだわりがあるのであれば、食材にはお金をかける。その代わり他の部分、たとえば娯楽費や被服代などを削ればいいのです。
逆に、「食費はある程度節約して、ほかのことを楽しみたい」というのであれば、節約レシピでご飯を作って家族のレジャーや自分の娯楽のためにお金を使うというのもいいでしょう。
自分が「ココだけはお金を使いたい」というのを1つか2つ決めて、そこ以外はできるだけ節約することが大切です。「お金を貯めなきゃ」という思いから全部節約しようとすると、ストレスが溜まって結局うまくいかないことが多くなるもの。頑張り続けることはとても大変なので、完璧でなくても長く続けられるような工夫が必要です。