2. 年金が「少ない」「もらえない」事態はなぜ起こる?
平均から大きく外れてしまう低年金、あるいは1円も受け取れない「無年金」に陥ってしまうのには、いくつかの典型的なパターンがあります。
2.1 落とし穴①:受給に必要な「10年の壁」
公的年金を受け取るための大前提として、「保険料を納めた期間」と「免除などを受けた期間」を合わせて10年以上(受給資格期間)必要です。
この10年の壁をクリアできなければ、年金は支給されません。
ただし、海外に住んでいた期間や、過去の任意加入しなかった期間などを「合算対象期間(カラ期間)」としてカウントできる救済措置もあるため、期間が足りないからと諦めずに年金事務所で確認することが大切です。
2.2 落とし穴②:環境変化に伴う「切り替え忘れ」
もう一つの身近な罠が、ライフスタイルの変化に伴う手続きモレです。
たとえば、会社員の夫(妻)の扶養に入っていた専業主婦(夫)が、「配偶者が脱サラした」「自分がパートで一定以上の収入を得て扶養から外れた」「離婚した」といった場合、自ら「第1号被保険者」への切り替え手続きを行い、保険料を納める義務が生じます。
これをうっかり忘れたまま放置すると「未納」扱いになり、将来の年金が減額されるだけでなく、無年金の原因になることも。
過去の手続き漏れ(第3号不整合記録)に気づいた場合は、「時効消滅不整合期間にかかる特定期間該当届」を出せば未納期間を「カラ期間」として受給資格期間に組み込んでもらえる可能性があります。
著者
二種外務員資格(証券外務員二種)記者/編集者/校閲者/
【保有資格】
ニ種外務員資格(証券外務員二種)・相続診断士・認知症介助士・終活ガイド資格1級保有。
【経歴】
二種外務員資格や相続診断士などの資格を保有し、「お金とくらし」にまつわる情報を専門的かつ丁寧に発信する金融メディア編集者・ライター。
早稲田大学第一文学部史学科卒。人文・社会系一般書籍、中学・高校社会科教材、就職試験問題の制作関連業務で15年以上の経験を持つ。また、大手人材派遣会社における採用管理業務などの実務経験もある。
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~』において、金融系メディアの編集者兼執筆者として、コンテンツ制作や編集を担当。
総務省「家計調査」・厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」・J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査」などの一次資料に基づくデータ記事の執筆に強み。
専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト『LIMO&ファイナンス』でも記事執筆をおこなう。紙媒体での経験に加え、家族の介護を通じて得た知見を生かしながら、「お金とくらし」にまつわる情報を丁寧に発信している。(2026年7月9日更新)
監修者
LIMO編集部年金解説班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、地方自治体の公務員や生命保険会社等の金融機関にて勤務経験が豊富な編集者が中心となり、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障制度などをテーマに、丁寧で読者にとってわかりやすい記事の情報発信を行っています。
LIMO編集部年金解説班に所属する編集者は日本生命保険相互会社出身の村岸理美、地方自治体職員出身の太田彩子、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子、株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵、野村證券株式会社出身の宮野茉莉子、SMBC日興証券株式会社出身の安達さやか等のファイナンシャルアドバイザー経験者等で構成されており、表彰歴多数の編集者も複数在籍しており、豊富な金融知識をもとにした記事に定評があります。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。(最新更新日:2026年6月17日)