3. 対象者の要件を「老齢・障害・遺族」別にチェック

老齢年金生活者支援給付金は、次の3つをすべて満たす人が対象です。

  • 65歳以上で老齢基礎年金を受給している
  • 同一世帯の全員が住民税非課税である
  • 前年の公的年金等の収入とその他の所得の合計が88万9300円以下(2026年度の基準)(「昭和31年4月2日以後に生まれの方は909,000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は906,700円以下」)

この基準を満たす方のうち、所得等の合計が一定額(昭和31年4月2日以後生まれの場合は80万9,000円)を上回る方には、補足的老齢年金生活者支援給付金が支給される場合もあります。障害・遺族の給付金は、障害基礎年金または遺族基礎年金を受給し、前年所得が一定額以下であることが要件です。

4. 70代世帯の家計データとインフレ下における生活実態

結論からいえば、月5620円の給付は家計の「赤字を少し埋める」役割にとどまります。70歳代の収支構造を俯瞰すると、その位置づけがよく見えてきます。

総務省の家計調査によると、65歳以上の無職夫婦世帯では月の実収入が約25万4000円に対し、支出は約29万7000円です。差し引き月4万2000円ほどの赤字が生じています。

これは70歳代に限った統計ではありませんが、高齢期の家計を考えるうえで参考になるデータです。70歳代そのものを見る場合、二人以上の無職世帯では、世帯主70~74歳で3万7245円、75歳以上で2万7225円の不足となっています。

この赤字は、貯蓄を取り崩して補うのが一般的です。貯蓄が不十分な場合は、さまざまな給付金の受給とあわせて、就労による収入の柱づくりが欠かせません。長寿化が進み長生きリスクが顕在化している状況を踏まえると、「どのように資産の寿命を延ばすか」を考える必要があります。