クックパッド、上期は減収減益 国内外での採用強化に向けた投資や新規事業の費用が増加

2019年8月9日に行われた、クックパッド株式会社2019年12月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:クックパッド株式会社 執行役 CFO 犬飼茂利男 氏

決算ハイライト

犬飼茂利男氏:本日はお暑いなか、当社決算説明会にお越しいただきまして、ありがとうございます。執行役の犬飼でございます。よろしくお願いいたします。

当社は「毎日の料理を楽しみにする」をミッションとして掲げ、料理という事業領域における、世界中の課題の解決に向けてチャレンジすることで、長期的な企業価値の向上が実現できると確信しています。

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現在、そのチャレンジに対する投資を行っている期間でございますので、コストが先行している状況でございます。あらかじめお含みおきいただきますよう、お願いいたします。

それでは本決算期の概況について、説明させていただきます。

2019年12月期上期の売上収益は57億8,600万円となり、前年同期と比較して1億5,200万円のマイナスとなりました。国内のレシピサービス会員売上は、「クックパッド」のプレミアム会員の増加にともない、前年同期と比較して1億4,000万円増加し、36億8,000万円になりました。

広告売上が前年同期と比較して2億3,000万円減少したことと、その他売上において、レベニューシェア型の売上が減少したことが(減収の)要因となります。

営業利益につきましては、前年同期と比較して11億2,700万円減少し、4億5,600万円となりました。主な要因は販管費の増加になりますが、とくに、投資を行っている国内外の人材や、新規事業に関わる費用が増加したことによります。

損益計算書

(スライドを指して、)前年と比較したP/Lはこちらとなります。前述のとおり、コストが先行しているため、全体的に利益が悪化している状況です。親会社の所有者に帰属する当期利益につきましては、2018年8月に連結子会社であるCookpadTV株式会社が、三菱商事株式会社を引受先とする第三者割当増資を実施しています。前年同期と比較しますと、今期は非支配持分損失が約2億3,000万円発生しているという相違点があります。

(参考)セグメント名称及び開示区分の変更

今期より、セグメントの名称および開示区分の変更を行っています。「毎日の料理を楽しみにする」というミッションに忠実に事業を行っていますので、それに合わせた名称および開示区分に変更を行っています。これにより会員事業に含まれていました、レベニューシェア売上・新規事業等に関わる売上収益の計上を、その他売上に区分変更しています。

売上収益構成比

売上収益の内訳および構成比の図表です。国内の「クックパッド」プレミアム会員による、レシピサービス会員売上が36億8,300万円と、全体の60パーセント強を占めています。国内の広告売上は約14億円で、24.2パーセントとなっています。その他売上の7億300万円のうち、最も大きいものは、通信キャリアを中心としたレベニューシェア型の売上収益となっています。

販売費及び一般管理費構成比

続きまして、こちらは販管費の内訳および構成比の図表となります。割合の高いものについて説明しますと、国内外の従業員の人件費が46.1パーセントを占め、24億400万円になっています。プレミアムサービスの月額会費の回収代行による売上手数料が9.3パーセントで4億8,400万円、業務委託費が同じく9.3パーセントで4億8,400万円となっています。

なお、その他として集約しているもののうち、金額が大きいものは、システム利用料、採用費などとなっています。

四半期決算推移

2017年12月期からの、四半期別売上収益・営業利益・営業利益率のグラフです。2017年12月期第3四半期および2018年12月期第4四半期には、それぞれ減損損失の計上を行っています。

四半期売上収益推移

2017年12月期からの、四半期別売上収益の事業別、種類別グラフとなります。こちらは、今期より変更した新しい開示方法による売上収益を、積み上げ方式によってグラフ化したものでございます。オレンジ色の国内レシピサービス会員売上が、プレミアムサービスの増加にともなって、堅調に増加しています。一方で広告売上は、スマートフォン広告のニーズの一巡や、内食市場の環境悪化を主な要因として、苦戦しております。

その他の売上につきましては、新規事業が徐々に成長しつつあるものの、通信キャリアを中心としたレベニューシェア型の売上収益が減少しているため、軟調な推移となっています。

四半期販管費推移

2017年12月期からの、四半期別販管費推移のグラフでございます。(スライドの)下段に記載のとおりですが、連結従業員の増加にともないまして、人件費が増加しており、それにともなう付随費用も増加しています。2019年6月末の連結従業員数は502名でございます。前四半期からの増加は、4月に新入社員が10名程度入社していることが、主な要因となります。

キャッシュフロー計算書

キャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるものが1億1,500万円の収入でございます。投資活動および財務活動によるものが、それぞれ1億3,600万円、2億2,100万円の支出で、2019年6月末時点の現金および現金同等物の残高は、224億9,000万円となっています。前年同期末からの増加は約30億円になりますが、2018年8月に子会社のCookpadTV株式会社が、第三者割当増資により約40億円の資金調達を行ったことによります。

国内の「クックパッド」平均月間利用者数の推移

「クックパッド」のサービス利用状況について、説明させていただきます。(スライドを指して、)こちらは、国内「クックパッド」の月間利用者数の四半期推移グラフでございます。

集計しているのはブラウザベース、または端末ベースによる訪問者で、四半期における各月の平均値を開示しています。アクセスのうち大部分を占めるのが、スマートフォンブラウザからの訪問者で約70パーセントとなっており、主に「Google」「Yahoo!」からの流入となっています。

こちらは検索結果のアルゴリズムの変更や、意図的な表示順の変更など、他社の都合によるコントロールの影響を受けやすいため、より積極的に、「クックパッド」にダイレクトにアクセスしてもらえるユーザーを増やす必要性を感じています。

国内の「クックパッド」日次利用者数の推移

国内の「クックパッド」の日次利用者の四半期推移グラフです。日次利用者は、デイリーで500人程度の推移を続けており、とくにアクセスが多いのは、バレンタインデーのある2月であることは変わっていません。当社としましては、日々何度でもアクセスしたくなるサービスにすべく、コンテンツの充実、投稿・検索の利便性の向上に取り組んでいきたいと思っています。

海外の「クックパッド」平均月間利用者数の推移

海外の「クックパッド」の月間利用者数の四半期推移グラフでございます。こちらについては、「Google Analytics」より集計した、各四半期における月間の平均値を開示しています。

今期より展開している言語については、すべて集計の対象にしていまして、月間利用者数が300万人以上の言語を個別に開示しています。2019年6月末現在の展開言語数は、日本語を除くと29言語、展開国数は72ヶ国となっています。

当社は引き続き、100ヶ国で圧倒的No.1になることを目指して、海外展開に注力してまいります。

「クックパッド」のレシピ数の推移

国内外のレシピ数の推移グラフです。日本においては、四半期でコンスタントに約5万品の投稿をいただいている状況が続いています。海外については、とくにインドネシアのレシピが多く、今期はインドネシアおよびロシアでの投稿が増加を牽引しています。

国内の「クックパッド」プレミアム会員数の推移

国内のプレミアム会員数の、四半期別の会員数の推移でございます。当四半期末の会員数は202万5,000人となっており、バレンタインデーのあった前四半期からの反動で、約1万8,000人減少しています。こちらの数値は、各四半期の末日の課金対象者数の開示を行っているため、必ずしも四半期の会員売上と連動していません。

国内のレシピ会員の売上は、前四半期と比較すると約2,900万円増加しています。今後もプレミアム会員数の増加を目指して、課金導入の見直しと、ユーザーの利便性の向上といった施策をしていきたいと思っています。

料理動画事業

当社が現在注力している国内の新規事業の取り組みについて、ご紹介させていただきます。

連結子会社であるCookpadTV株式会社が運営しています、料理動画事業についての状況をお伝えします。店頭の販促でご利用いただいている、料理動画のサイネージ「Cookpad store TV」は、2017年12月より本格スタートしています。2019年6月末時点で約5,000店舗、1万3,000台以上の設置を行うことができています。

こちらは、人手をかけずに売り場の付加価値を高めることができ、設置している店舗は、設置していない店舗と比較すると、紹介している商品の売上に有意な差が出るケースが増えてきており、ご好評をいただいております。広告の販売も徐々に増加しており、今後も流通企業と提携した新サービスを複数展開していく予定です。

また2018年の3月にリリースしました、クッキングLIVEアプリ「cookpadTV」を、2019年の4月に「cookpadLive」としてリニューアルしています。この1年間で、クッキングLIVE視聴者数は順調に増え続けています。今回のリニューアルでクッキングLive体験をより多くのユーザーに楽しんでいただけるように、多方面で活躍されているバラエティ豊かなキャストによる、配信コンテンツの拡充や新機能の追加、アプリデザインの刷新などを行っています。

さらに、配信番組のうち、お楽しみシーンを提供する「スペシャルTIME」と、120°のアングルをユーザーが自由に閲覧できる「スタジオ観覧モード」を、有料機能として提供開始しています。

買物事業①

2018年に本格スタートしました「クックパッドマート」の状況について、説明させていただきます。「クックパッドマート」は当日配送を実現した、国内初の生鮮食品のECプラットフォームです。新鮮な状態のまま受け取れる生鮮宅配ボックスである「マートステーション」の配送を行う仕組みを取ることで、日本の生鮮食品EC事業において課題となっている、配送コストの問題を解決することができています。

このサービスは、当社開発のアプリを通じて、地域の農家や街の販売店、卸売業者などがあらゆる生鮮食品を販売することができ、利用される方は複数の店舗の商品を、アプリを通じて購入することができます。商品の配送はすべて無料で、パン1つ、玉ねぎ1個から、最短で注文した当日に受け取ることができます。

「マートステーション」の設置協力をいただいている販売店では、自店舗の商品販売の相乗効果、オフィスでは従業員の買い物の利便性の向上について、良い反響をいただいています。当社でも、入り口に社員専用のステーションを設置していまして、多くの社員が利用しています。

買物事業②

2018年末から比較しますと、販売者・提供商品を大幅に増加させています。提供エリアも世田谷区や中野区、品川区、横浜の一部エリアなど、22ヶ所に拡大することができています。2019年末までに100ヶ所のステーションの設置を目指して、積極的に拡大を行ってまいります。

スマートキッチン事業

2018年より展開しています、スマートキッチンサービス「OiCy」です。人と「クックパッド」のレシピとさまざまな調理器具をつなぐことで、料理がもっと便利に、人生がもっと豊かになることを目指している、スマートキッチンのサービスでございます。2019年8月8日、9日に開催されました「Smart Kitchen Summit Japan」にて、「OiCy」サービスと調理家電の連携のデモンストレーションを実施しました。

今後も、当社はテクノロジーの進化に対応した、新しい料理の楽しみ方についても追求してまいります。以上、2019年12月期上期の業績概況、およびサービスの状況について、説明させていただきました。ご清聴ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

参考記事

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