4. 増加傾向にある「働くシニア」の実態
先述の通り、高齢者世帯の収入は公的年金が中心ですが、就労による収入(稼働所得)も重要な位置を占めています。
事実、近年では65歳を過ぎても現役で働き続ける人が増加しています。
総務省の「統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」によると、2024年における65歳以上の就業者数は930万人に達し、過去最多を記録しました。
65歳以上の就業者数は2004年から増加を続けており、これで21年連続で前年の数を上回ったことになります。
さらに、就業者総数に占める65歳以上の割合は13.7%で、前年比で0.2ポイントの上昇です。
この数値も過去最高であり、労働市場における高齢者の存在感が年々増していることがわかります。
その背景には、健康寿命が延びたことや、人手不足によるシニア層への雇用の需要、そして老後資金に対する不安などが複合的に影響していると考えられます。
定年退職後も再雇用制度で同じ会社に勤めたり、パートやアルバイトといった柔軟な働き方を選択したりする人も増えています。
かつては「定年後は年金生活」というライフプランが主流でしたが、現代では年金を受け取りながら仕事で収入を得るという生活スタイルが広がりつつあります。
このような社会の変化が、先に見た高齢者世帯の所得構成で、稼働所得が一定の割合を占める要因の一つとなっているのでしょう。
