投資信託の中でも圧倒的な人気を誇る「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、通称「オルカン」。

2026年3月は世界的な株式市場の調整局面を受けて大きく下落しましたが、その後は力強い回復を見せています。

本記事では、2026年5月末基準の月次レポートをもとに最新運用データを詳しく解説します。

1. 2026年5月:運用実績のポイント

まずは、今月おさえておくべき重要ポイントから見ていきましょう。

  • 3月の急落から完全回復: 過去1ヵ月で+5.1%、過去3ヵ月で+9.2%と、短期・中期ともにプラス圏へ。
  • 長期実績は過去最高水準: 設定来では+277.4%、過去1年でも+43.7%と、長期投資の優位性を改めて証明。
  • 基準価額は37,737円に: 前月末比+1,840円の上昇。純資産総額は12兆円超えと、引き続きファンド規模の拡大が続いている。
  • 為替はわずかにマイナス寄与: 5月は円高方向への動きが▲207円の下押し要因となったが、世界株式の上昇がこれを大きく上回った。

2. 【5月の運用実績】eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

オルカン 設定来チャート1/3

オルカン 設定来チャート

出所:三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 月報」をもとにLIMO編集部作成

※データはすべて2026年5月末現在のものです。

2.1 騰落率

ファンドの期間別の騰落率は以下の通りです。

  • 過去1ヵ月: 5.1%
  • 過去3ヵ月: 9.2%
  • 過去6ヵ月: 15.4%
  • 過去1年: 43.7%
  • 過去3年: 106.4%
  • 設定来: 277.4%

 

2.2 資産構成

純資産総額に対する各マザーファンド受益証券の割合(比率)は以下の通りです。

  • 先進国株式(除く日本): 82.7%
  • 新興国株式: 12.2%
  • 国内株式: 5.0%
  • コールローン他: 0.0%

2.3 各マザーファンドの騰落率

主要投資対象ごとのマザーファンドの騰落率は以下の通りです。

外国株式インデックスマザーファンド(先進国株式・除く日本)

  • 過去1ヵ月: 4.9% / 過去3ヵ月: 9.6% / 過去6ヵ月: 13.4%

新興国株式インデックスマザーファンド(新興国株式)

  • 過去1ヵ月: 6.4% / 過去3ヵ月: 9.8% / 過去6ヵ月: 29.3%

日本株式インデックスマザーファンド(国内株式)

  • 過去1ヵ月: 6.6% / 過去3ヵ月: 2.5% / 過去6ヵ月: 19.3%

2.4 組入上位10カ国・地域

組み入れられている国・地域の上位10位と比率は以下の通りです。

  • アメリカ: 62.4%
  • 日本: 5.0%
  • イギリス: 3.1%
  • 台湾: 3.0%
  • カナダ: 2.9%
  • 韓国: 2.7%
  • フランス: 2.0%
  • スイス: 1.9%
  • ドイツ: 1.9%
  • オーストラリア: 1.3%

2.5 組入上位10銘柄

組入上位10銘柄は以下の通りです。

  • NVIDIA CORP(アメリカ/情報技術): 4.9%
  • APPLE INC(アメリカ/情報技術): 4.3%
  • MICROSOFT CORP(アメリカ/情報技術): 2.9%
  • AMAZON.COM INC(アメリカ/一般消費財・サービス): 2.5%
  • ALPHABET INC-CL A(アメリカ/コミュニケーション・サービス): 2.1%
  • ALPHABET INC-CL C(アメリカ/コミュニケーション・サービス): 1.9%
  • BROADCOM INC(アメリカ/情報技術): 1.8%
  • TAIWAN SEMICONDUCTOR MANUFAC(台湾/情報技術): 1.7%
  • META PLATFORMS INC-CLASS A(アメリカ/コミュニケーション・サービス): 1.3%
  • TESLA INC(アメリカ/一般消費財・サービス): 1.2%

3. 5月の基準価額は+1840円、株価の上昇が牽引

オルカンの基準価額は設定来+27,737円となっています。

2026年5月(月初~月末)の基準価額は+1,840円でした。内訳は以下の通りです。

  • 国内株式: 2026/5: +118円(設定来計: 1,324円)
  • 先進国株式(除く日本): 2026/5: +1,629円(設定来計: 1万7,140円)
  • 新興国株式: 2026/5: +302円(設定来計: 2,369円)
  • 為替要因: 2026/5: ▲207円(設定来計: 7,009円)
  • その他(信託報酬等): 2026/5: ▲1円(設定来計: ▲104円)
  • 分配金(2025/11〜2026/5): -円(設定来計: 0円)
  • 基準価額(分配落後)2026/5: +1,840円(設定来計: 2万7,737円)

4. まとめ:今後の投資スタンス

2026年5月の実績を振り返ると、3月の急落局面から力強い回復が続いていることが確認できます。

注目すべき点は「為替要因」です。

5月は円高方向への動きが▲207円のマイナス寄与となりましたが、世界株式の上昇がこれをカバーし、基準価額は月次で+1,840円の上昇を記録しました。

設定来の騰落率は+277.4%。3月に一時的な調整を経験しながらも、長期保有の優位性は揺るぎないものとなっています。

下落局面では「手放した方が良いのでは?」と考えてしまいがちです。しかし、今回のような回復の速さが示す通り、積立投資(ドル・コスト平均法)においては、下落局面こそ「より多くの口数を安く買えるチャンス」でもあります。

直近のマイナスに一喜一憂せず、長期的に資産の成長を見守っていきましょう。

【免責事項】

  • 本記事は、運用報告書等の公表データに基づき作成したものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。
  • 記載されている過去の運用実績は、将来の運用成果を保証するものではありません。
  • 投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任で行っていただきますようお願いいたします。

参考資料

和田 直子