「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」は多くの投資家に選ばれているインデックスファンドです。米国を代表する主要企業500社に分散投資ができる点が大きな特徴ですが、その中でも特に高い存在感を放っているのが、組入比率トップの上位銘柄です。

現在のポートフォリオにおいて、最も高い構成比率を占めているのが「エヌビディア(NVDA)」です。投資信託を通じて間接的に同社の株を保有していることになりますが、「個別株として投資した場合はどうなるのだろう」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、1年前にエヌビディアに10万円を投資していた場合のシミュレーション結果について、最新のデータをもとに分かりやすく解説します。

※本記事でご紹介する各種シミュレーション(購入株数の目安や過去の運用試算など)は、純粋な株価と為替レートのみを用いて計算しています。そのため、実際の個別株取引において発生する「売買手数料」や、日本円を米ドルに換える際にかかる「為替手数料(スプレッド)」は考慮されていません。実際の取引金額は、これらのコストによって目安の数値と少し前後することがありますので、あらかじめ投資の仕組みとして知っておると安心です。なお、最近では主要なネット証券を中心に、米国株の買付手数料を無料にするなど、より気軽に投資を始められる環境が整ってきています。

1. eMAXIS Slim米国株式(S&P500)におけるエヌビディアの組入比率

「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の投資成果において、上位に組み入れられている銘柄の動向は非常に重要です。まずは、現在のファンド内における最新の組入上位10銘柄の状況を確認してみましょう。

【eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 組入上位10銘柄】1/3

eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 組入上位10銘柄

出所:三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 月報」をもとにLIMO編集部作成

1.1 上位銘柄としての位置づけと比率

上記の表をご覧いただくと分かる通り、エヌビディア(NVIDIA CORP)は全体の8.2%の比率を占めており、構成銘柄の中で第1位に位置しています。

これはアップル(6.4%)やマイクロソフト(5.1%)といった世界的なテクノロジー企業を上回る数字であり、ファンド内での存在感の大きさがうかがえます。

S&P500全体の動きに対しても、エヌビディアの株価動向が一定の影響を与える構造になっていると言えます。

2. 1年前に10万円投資していた場合のシミュレーション

では、もし1年前にこのエヌビディアの個別株に10万円を投資していたら、現在の資産価値はどのように変化していたのでしょうか。当時の株価と為替レート、そして現在の最新データをもとに具体的な試算を行ってみましょう。

【エヌビディア(NVDA) 直近1年間の株価チャート】2/3

エヌビディア(NVDA) 直近1年間の株価チャート

出所:TradingView(エヌビディア(NVDA))

2.1 最新データを用いた試算結果

1年前の株価(142.63ドル)および為替レート(144.59円)と、現在の株価(208.64ドル)および為替レート(160.2円)をもとに計算したシミュレーションは以下の通りです。

  • 購入株数 = 100000円 ÷ 144.59円 ÷ 142.63ドル = 約4.8491株
  • 現在の評価額 = 4.8491株 × 208.64ドル × 160.2円 = 約162,080円

当時のレートで10万円を投資した場合、約4.8491株を購入できた計算になります。

それを現在の株価と為替レートで評価し直すと、約162,080円という結果になりました。

この試算から、この1年間でエヌビディアの個別株がどのように推移したのか、その変化の大きさを具体的に捉えることができます。

3. 為替レートの変動がもたらす影響

米国株投資においては、株価そのものの変動だけでなく、米ドルと日本円の為替レートの動きも資産価値に大きな影響を与えます。この1年間における為替の推移を見てみましょう。

【米ドル/日本円 直近1年間の為替チャート】3/3

米ドル/日本円 直近1年間の為替チャート

出所:TradingView

3.1 円安ドル高による資産価値への効果

1年前の為替レートは1ドル=144.59円でしたが、現在は1ドル=160.2円へと推移しています。

これは日本円に対して米ドルの価値が上がった「円安ドル高」の状態を意味します。

米国株を保有している場合、円安が進むと日本円に換算したときの資産価値は上昇します。今回のシミュレーションにおいて評価額が膨らんだ背景には、エヌビディアの株価上昇に加えて、この為替相場の変動による円建て評価額の押し上げ効果も含まれています。

インデックスファンドを保有する際にも、こうした為替の影響が常に働いている点を意識しておくと、より深い理解につながるでしょう。

【免責事項】

  • 投資にはリスクが伴います。
  • 本記事は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。

参考資料