6月3日から10にかけて、日本年金機構より令和8年4月分からの年金額が記載された「年金額改定通知書」、「年金振込通知書」が発送されます。
令和8年度の公的年金は、前年度から国民年金(基礎年金)が1.9%の引き上げ、厚生年金(報酬比例部分)が2.0%の引き上げとなります。
今年度の年金の初回振込は6月15日(4月分と5月分を支給)。具体的に、ご自身の年金額が前回よりいくら増えたかを含め、6月15日以降の年金額や控除額、実際の振込額などは、もう間もなくお手元に届く年金額改定通知書、年金振込通知書にてご確認ください。
2カ月に1度の年金支給日が近づいています。この機会に老齢年金の平均額、そして一定の要件を満たす年金受給者に支給される「年金生活者支援給付金」について支給要件や給付額を確認していきます。
1. 厚生年金と国民年金の平均年金月額
老後の生活を支える大切な収入源である、公的年金。年金受給額は年金加入状況により決まるため、個人差があります。
1.1 厚生年金の平均年金月額
- 〈全体〉平均年金月額:15万289円
- 〈男性〉平均年金月額:16万9967円
- 〈女性〉平均年金月額:11万1413円
※国民年金の金額を含む
1.2 厚生年金の年金月額階級ごとの受給権者数
- ~1万円:4万3399人
- 1万円以上~2万円未満:1万4137人
- 2万円以上~3万円未満:3万5397人
- 3万円以上~4万円未満:6万8210人
- 4万円以上~5万円未満:7万6692人
- 5万円以上~6万円未満:10万8447人
- 6万円以上~7万円未満:31万5106人
- 7万円以上~8万円未満:57万8950人
- 8万円以上~9万円未満:80万2179人
- 9万円以上~10万円未満:101万1457人
- 10万円以上~11万円未満:111万2828人
- 11万円以上~12万円未満:107万1485人
- 12万円以上~13万円未満:97万9155人
- 13万円以上~14万円未満:92万3506人
- 14万円以上~15万円未満:92万9264人
- 15万円以上~16万円未満:96万5035人
- 16万円以上~17万円未満:100万1322人
- 17万円以上~18万円未満:103万1951人
- 18万円以上~19万円未満:102万6888人
- 19万円以上~20万円未満:96万2615人
- 20万円以上~21万円未満:85万3591人
- 21万円以上~22万円未満:70万4633人
- 22万円以上~23万円未満:52万3958人
- 23万円以上~24万円未満:35万4人
- 24万円以上~25万円未満:23万211人
- 25万円以上~26万円未満:15万796人
- 26万円以上~27万円未満:9万4667人
- 27万円以上~28万円未満:5万5083人
- 28万円以上~29万円未満:3万289人
- 29万円以上~30万円未満:1万5158人
- 30万円以上~:1万9283人
男女別では、男性16万9967円、女性11万1413円と、6万円ほどの差があります。
上のグラフの受給額分布が示すとおり、「月額1万円未満から30万円以上」と幅広く分布していることから、個別での確認が重要であるといえます。
1.3 国民年金の平均年金月額
- 〈全体〉平均年金月額:5万9310円
- 〈男性〉平均年金月額:6万1595円
- 〈女性〉平均年金月額:5万7582円
1.4 国民年金の年金月額階級ごとの受給権者数
- 1万円未満:5万1828人
- 1万円以上~2万円未満:21万3583人
- 2万円以上~3万円未満:68万4559人
- 3万円以上~4万円未満:206万1539人
- 4万円以上~5万円未満:388万83人
- 5万円以上~6万円未満:641万228人
- 6万円以上~7万円未満:1715万5059人
- 7万円以上~:299万7738人
国民年金の平均年金月額は男女全体、男性・女性ともに5万円台です。上のグラフが示すとおり、「月額1万円未満~7万円以上」と分布していることがわかります。
国民年金では満額が固定されていることから、厚生年金ほどばらけることはありません。
ボリュームゾーンは「6万円以上~7万円未満」となっており、多くの人が満額を受け取れていることも読み取れます。
2. 老齢年金にプラスで支給「年金生活者支援給付金」支給要件・給付額の目安
年金生活者支援給付金は、消費税率の引き上げ分を財源として、年金受給者の生活を支援するために作られたものです。
要件を満たせば一生涯、年金に上乗せして支給されます。この支給要件は基礎年金の種類により異なります。
ここでは老齢基礎年金を受給する方に絞って支給要件や給付額の目安を見ていきましょう。
2.1 支給要件
老齢年金生活者支援給付金の対象となるのは、下記の支給要件をすべて満たす方です。
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税
- 前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は80万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は80万6700円以下(※2)
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は除く
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下である方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給される
2.2 給付額の目安
では、老齢年金生活者支援給付金は月額いくら支給されるのでしょうか。
給付基準額は物価変動率を背景に見直しが行われ、令和8年度は前年度から+3.2%の5620円(+170円)となっています。
給付額はこの給付基準額をもとに保険料納付済期間等に応じて算出され、次の①と②の合計額となります。
①保険料納付済期間に基づく額(月額) = 5620円 × 保険料納付済期間 / 被保険者月数480月
②保険料免除期間に基づく額(月額) = 1万1768円 × 保険料免除期間 / 被保険者月数480月
保険料納付済期間と保険料免除期間により給付額が大きく異なります。目安として、ひと月どれくらいの給付額になるか試算表を見てみましょう。
(1956年4月2日以後生まれの方の場合)
- 保険料480月納付×免除なし:給付金額5620円+老齢基礎年金7万608円=合計7万6228円
- 保険料400月納付×免除なし:給付金額4683円+老齢基礎年金5万8840円=合計6万3523円
- 保険料360月納付×120月全額免除:給付金額7157円+老齢基礎年金6万1782円=合計6万8939円
- 保険料300月納付×180月全額免除:給付金額7926円+老齢基礎年金5万7369円=合計6万5295円
- 保険料240月納付×240月全額免除:給付金額8694円+老齢基礎年金5万2956円=合計6万1650円
- 保険料を240月納付×免除なし:給付金額2810円+老齢基礎年金3万5304円=合計3万8114円
- 保険料を120月納付×360月全額免除:給付金額1万231円+老齢基礎年金4万4130円=合計5万4361円
- 保険料を120月納付×免除なし:給付金額1405円+老齢基礎年金1万7652円=合計1万9057円
- 保険料の納付なし×480月全額免除:給付金額1万1768円+老齢基礎年金3万5304円=合計4万7072円
※1956(昭和31)年4月2日以後生まれの方の数値です。
※老齢基礎年金額は、免除期間を2分の1(国庫負担分)として評価した概算です。
支給要件を満たし、国民年金保険料を40年間(480カ月)未納なく納めた場合は、給付金をひと月あたり5620円受けとれます。
老齢基礎年金の満額(7万608円/昭和31年4月2日以後生まれ)と合わせると、合計で月額7万6228円を受け取れる計算です。
なお、老齢年金生活者支援給付金の支給は公的年金と同日です。2カ月分がまとめて振り込まれます。
3. 通知書でご自身の受給額の確認を
冒頭でお伝えしたとおり、日本年金機構より年金額等をお知らせする年金額改定通知書、年金振込通知書が順次送付されます。
年金と年金生活者支援給付金を同時に受給している方には、年金と年金生活者支援給付金それぞれの制度で送付していた「改定通知書」と「振込通知書」(はがきサイズ)がひとつにまとめられた大判はがきで送付します。
なお、6月9日からはねんきんネットでも令和8年4月分からの年金額をお知らせする年金額改定通知書、年金振込通知書をご確認いただけます。




