相手にキツい言葉を投げかける人のなかには、「正論をいっているだけなのに」と感じているケースもあります。たしかに、相手に正論を伝えるのは大切なこと。しかし、その正論は人の心を傷つけてしまうリスクもあるのです。その具体例をみてみましょう。

・「育児や家事で精一杯で、夕方になっても部屋が散らかったままでした。すると、仕事から帰宅した夫に『昼間のうちに掃除したらいいじゃん』と指摘されたのです。たしかにその通りなのですが、まるで『昼間あれだけ時間があるのに』『部屋が汚いな』といわれている気分になりました」

・「子どものおむつ替えをしていたら、妻に『おしりは優しく拭いてあげて。そのテープの止め方はダメ。もっと丁寧に』と横から口を出されました。こっちは慣れない育児を手伝っているのに、次から次へと間違いを注意されている気分でショックです」

「したいけどできなかった」「良かれと思ってやった」という状況で正論を述べられると、いつも以上にダメージを受けてしまう傾向にあります。相手に発言する際は、「正しいことを伝えないと」だけでなく「いわれた相手がどう感じるか」も考えておきましょう。

まとめ

ちょっとした言葉で人を傷つけないためにも、普段から「相手はどう思うか」「もっと別の表現はできないか」と考える癖をつけておきましょう。

とくに夫婦や親子の場合、つい口調が強くなってしまいがち。「いいたいことは何でもいえる仲だ」と思っていたのに、相手の心は傷ついていた…というケースも考えられます。他人だけでなく家族に対しても、言葉選びには十分気をつけておきたいですね。

LIMO編集部