4. 働きながら年金を受け取るシニアに関わる「在職老齢年金制度」とは?
老後の暮らしを考えたとき、年金だけで生活費をまかなうことに不安を感じる人は少なくありません。特に物価の上昇が続くなかでは、年金に加えて労働収入を得ることの重要性が高まっています。
そうしたなかで注目したいのが、在職老齢年金制度です。
在職老齢年金制度は、老齢厚生年金を受け取りながら働く人について、賃金と年金の合計額が一定の基準を超えると、老齢厚生年金の一部または全部が支給停止となる仕組みです。
4.1 2026年4月からの在職老齢年金制度の見直しについて
2026年4月からは、この制度の見直しにより、支給停止の判定に使われる基準額が月51万円から月65万円へ引き上げられています。
これまでは、収入が増えると年金が減ることを意識し、勤務日数や労働時間を抑える人もいました。いわゆる「働き控え」が起こりやすい制度だった面があります。
今回の見直しは、こうした働き控えをやわらげ、希望する人が無理のない範囲で働き続けやすくするための改正です。
今後は、年金だけに頼るのではなく、就労収入も組み合わせながら老後の家計を支えていく考え方が、ますます重要になっていくでしょう。
著者
2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)、生命保険募集人。証券会社で約8年間、株式や投資信託、生命保険等の販売に携わる。退職後はフリーライター兼個人投資家として活動。金融ジャンルの記事を中心に執筆しつつ、日々のマーケット動向も注視している。
監修者
マネー編集部社会保障班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに社会保障制度や社会福祉、公的扶助、保険医療などをテーマに関する記事を執筆・編集・公開している。
マネー編集部社会保障班は、地方自治体職員出身の太田彩子、日本生命保険相互会社出身の村岸理美、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子など、豊富な経験と知識を有した編集者で構成されている。表彰歴多数の編集者も複数在籍。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務や、国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担った実務経験者も在籍している。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。(最新更新日:2025年8月26日)