6. 国民年金の受給額を増やす方法:付加年金の活用

働き方が多様化する現代において、フリーランスや自営業など、厚生年金に加入しない働き方を選ぶ方も増えています。

しかし、将来受け取れる年金が国民年金のみの場合、受給額が少なくなる傾向にあるのが実情です。

国民年金の受給額を増やす方法はいくつかありますが、今回はその中から「付加保険料の納付」という制度について解説します。

国民年金付加年金制度7/7

国民年金付加年金制度

出所:日本年金機構「付加保険料の納付のご案内」

付加年金とは、毎月の定額の国民年金保険料(2026年度は1万7920円)に「付加保険料(月額400円)」を上乗せして納めることで、将来の年金額を増額できる制度です。

6.1 付加保険料を納付できる対象者

  • 国民年金第1号被保険者の方
  • 65歳未満の任意加入被保険者の方

6.2 付加保険料を納付できないケース

  • 国民年金保険料の納付を免除(法定免除、全額免除、一部免除)または猶予(納付猶予、学生納付特例)されている方
  • 国民年金基金に加入している方

個人型確定拠出年金(iDeCo)と付加年金は、同時に加入することが可能です。ただし、iDeCoの掛金額によっては併用できない場合があるため、注意が必要です。

6.3 40年間付加保険料を納付した場合のシミュレーション

仮に、20歳から60歳までの40年間、付加保険料を納め続けた場合を考えてみましょう。

65歳以降に受け取れる年間の「付加年金額」は、「200円 × 付加保険料を納付した月数」で計算できます。

  • 40年間に納付した付加保険料の総額:19万2000円(400円 × 480カ月)
  • 65歳以降に上乗せされる付加年金額(年間):9万6000円(200円 × 480カ月)

40年間で納付した付加保険料の合計は19万2000円です。一方で、毎年9万6000円が年金に上乗せして支給されるため、年金を受け取り始めてから2年間で元が取れる計算になります。

7. まとめ

今回は、公的年金の基本的な仕組みから、厚生年金と国民年金の平均受給額、そして高齢者世帯の家計収支まで、具体的なデータをもとにご紹介しました。

平均額を見ると、特に厚生年金では男女間で受給額に大きな差があることや、年金収入だけでは家計が赤字になる世帯も少なくないという実態が見えてきます。

もちろん、これらのデータはあくまで平均値であり、個人の年金額は現役時代の働き方や加入期間によって大きく異なります。

ご自身の将来の生活をより具体的に考えるためには、まずは毎年送られてくる「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で、ご自身の受給見込額を確認してみてはいかがでしょうか。

その上で、今回ご紹介した付加年金のような制度の活用も検討しながら、豊かなセカンドライフに向けた準備を進めていくことが大切です。

参考資料

マネー編集部年金班