3. プロはどう見る?「サイクル」と「トレンド」を分ける投資フレーム

半導体株のように激しく上下に動く銘柄を見ると、多くの個人投資家は「波の底(安いところ)で買って、波の頂点(高いところ)で売りたい」と考えます。

インタビュアーがその率直な思いを口にすると、泉田氏はプロの機関投資家ならではの冷徹な視点を提示しました。

株式市場では、多くの投資家が予測できる未来は、すでに現在の株価に反映されています(これを「織り込み済み」と呼びます)。

例えば、今回の決算で「通期は10%の減益だった」という事実が出ても、株価がそこからさらに下がり続けるわけではありません。なぜなら、市場の参加者は「次の上半期には40%以上の増益になる」という確度の高い未来をすでに見て、それを株価に織り込もうとして買いに向かうからです。

このように、目先の業績の上下動やニュースに振り回されないために、泉田氏は投資を考える上での重要なフレームワーク(思考の枠組み)を提案します。

「サイクルとトレンドって分けて考えなきゃいけないんだよね。トレンドがあっても必ず山谷のサイクルはあるから、これは分けて考えた方が良くて」

「サイクル」とは、数年単位で繰り返される需要の山と谷(短期〜中期の波)のことです。一方、「トレンド」とは、その産業全体が長期的に向かっている方向性(長期の成長)を指します。

投資における「サイクル」と「トレンド」の考え方3/4

投資における「サイクル」と「トレンド」の考え方

出所:動画内の泉田氏の解説を基にイズミダイズム作成

個人投資家がサイクルの波を完璧に当てて売買を繰り返すのは至難の業です。しかし、視点を「トレンド」に移せば、景色は全く違って見えます。

「成長産業って何ですかって考えた時に、いろんな産業あるじゃない。産業の中で成長する産業は何ですかって言ったら、過去10年間見ると半導体産業でしたと。ずっと買って持っておけばいいんじゃないのっていう考え方は、過去見ると正解だった」

目先の減益や、数ヶ月先の需要の不透明さに一喜一憂するのではなく、社会全体のデジタル化やAIの普及という「不可逆な大きなトレンド」のど真ん中にいる企業を長期で保有し続ける。これこそが、過去の歴史が証明した一つの正解なのだと泉田氏は結論づけます。

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