5月も下旬に入り、日によっては汗ばむほどの陽気も感じられるようになりました。
まもなく迎える梅雨や衣替えの季節を前に、日々の生活費や将来設計について考える機会も増えるかもしれません。
こうした中、政府では働く現役世代の「手取り」を増やすことを目的とした「給付付き税額控除」の導入に向けた議論が本格化しています。
この制度は、本来「減税」と「現金給付」を組み合わせたものですが、政府の最新の方針では、早期の実現や事務手続きの簡素化を優先し、当面は「現金給付」に一本化する方向で検討が進められています。
今回は内閣官房などが公表した最新の資料を基に、この新しい制度の基本的な内容から、今後の見通しまでをわかりやすく解説していきます。
1. 「給付付き税額控除」とは?減税と給付を組み合わせた制度の基本を解説
給付付き税額控除は、所得税などの納税額から一定額を差し引く「税額控除」と、引ききれなかった差額を現金で支給する「給付」を組み合わせた制度です。
これまでの「税額控除(減税)」のみの仕組みでは、納税額が少ない低所得世帯が十分に恩恵を受けられないという課題がありました。
しかし、この新しい制度では、「減税」または「現金給付」のいずれかの形で、すべての対象者がメリットを享受できる点が特徴です。
所得格差の是正や再分配を目的として、アメリカやフランスをはじめとする多くの先進国ですでに導入されています。
海外で実際に運用されている事例を確認すると、結婚している場合は夫婦の所得を合算して給付額を計算したり、所得制限を設けたりするなど、各家庭の状況に合わせた柔軟な制度設計が一般的です。

