2026年に入って以降、長期金利は上昇基調が続いており、10年物国債の利回りは2.5%台に達するなど金利環境は大きく変化しています。こうした状況のなか、「個人向け国債ではどれくらいの利子を受け取れるんだろう?」と関心を抱いている方もいるかもしれません。
ここでは、2025年5月募集分の個人向け国債の金利をもとに、受取利子をシミュレーションします。また、中途換金した場合に差し引かれる金額も試算しますので、個人向け国債を検討する際の参考にしてみてください。
1. 【個人向け国債】2026年5月募集分「いずれも1%台後半」金利水準!
まず、2026年5月に募集されている個人向け国債の金利を確認しましょう。
個人向け国債には固定3年、固定5年、変動10年の3種類があり、それぞれ適用される金利が異なります。
2026年5月募集分の金利は税引き前で次のとおりです。
- 固定3年:1.57%
- 固定5年:1.89%
- 変動10年:1.67%
固定3年と固定5年は満期までこの金利が適用されますが、変動10年については半年ごとに金利の見直しが行われます。募集時に提示されている10年ものの金利は初回の利子に適用される金利で、その後は金利動向によって利子が変動するしくみです。
なお、適用金利には0.05%の下限が設けられており、金利が低下した場合も0.05%以下の水準になることはありません。
2. 【個人向け国債】固定3年・5年「満期まで保有」受取利子はいくら?シミュレーション公開
2026年5月募集分の金利をもとに、受け取れる利子をシミュレーションしてみましょう。ここでは、満期まで金利が変わらない固定3年・5年の国債を100万円ずつ購入したケースで試算します。
固定3年は税引き前の金利が1.57%ですので、100万円を購入すると年間1万5700円の利子を受け取ります。これを3年間受け取ることから、合計4万7100円の利子となる計算です。
また、固定5年は税引き前の金利が1.89%であるため、年間1万8900円の利子を受け取ります。満期が5年ですので、1万8900円×5年=9万4500円となる計算です。
ただし、個人向け国債の利子は所得税や住民税の課税対象となり、受取時に20.315%の税金が差し引かれます。税引き前・税引き後の受取利子は次のとおりです。
※税率20.315%で試算。端数処理により実際の受取額と異なる場合があります。
3. 【個人向け国債】中途換金は「中途換金調整額」が差し引かれる
個人向け国債は、発行から1年経過すると中途換金することができます。ただし、その際は「中途換金調整額」が差し引かれる点に注意が必要です。
中途換金調整額は「直前2回分の利子(税引き前)相当額×0.79685」で計算されます。少しややこしく感じるかもしれませんが、「直近2回分の利子の税引き後の金額」と考えると分かりやすいでしょう。
ここでは、2026年5月募集分の固定5年を100万円分購入し、ちょうど1年が経過したときに中途換金するケースを例に考えてみましょう。
1回あたり9450円の利子を受け取りますので、直前2回分の利子は税引き前で1万8900円、税引き後は1万5060円となります。
この1万5060円が元本100万円から差し引かれ、100万円-1万5060円=98万4940円が手元に戻る計算です。
1年間で受け取った利子(税引き後)は1万5060円ですが、中途換金調整額も1万5060円となるため、この場合では利益が出ない計算となります。中途換金時に直近2回分の利子相当額が差し引かれてしまう個人向け国債では、ある程度長期保有を前提にする必要があるといえるでしょう。
3.1 換金の受け取りには時間がかかる
中途換金の際は、受け取りまでに時間がかかる点にも注意が必要です。
換金した資金を受け取れるのは、中途換金を申し込んだ日を含めておよそ3営業日後となります。金融機関の窓口で手続きを行ってその場ですぐに受け取れるわけではありませんので、資金を使う予定がある場合は余裕を持って手続きを行うようにしましょう。
4. 【個人向け国債】購入前にシミュレーターで受取利子と換金額を確認しよう
個人向け国債の受取利子や中途換金の金額について、ここでは計算式を用いてシミュレーションしましたが、実は財務省のウェブサイトではシミュレーターが用意されています。
自分が購入を検討している金額・種類・期間を入力することで、具体的な金額を確認することができますので、まずはこうしたサービスを利用して試算してみるとよいでしょう。

