4. あなたはどっち? 目的別・債券選びの「軸」

「金利がもっと上がるかも!」という波に乗りたいなら個人向け国債(変動10年)を選択するのがよいでしょう。

  •  狙い:将来の金利上昇による恩恵を逃さない
  •  メリット: 世の中の金利が上がれば、自分の受け取る利子も自動的にアップします。「今の利率で固定されるのはもったいない」と感じる方に適しています

反対に「今のうちに高い利率をがっちり確保したい」なら、共同債を含む主要自治体の地方債を検討してください。

  • 狙い:「将来の利益」を今のうちに確定させる
  • メリット:地方債は基本的に「固定金利」です。数年前の超低金利時代には考えられなかった「今の高めの利回り」を、満期までずっとキープできます。将来金利が下がっても、高い利息をもらい続けられる安心感があります

債券は必ずしも「一度買ったら終わり」ではありません。

「今は金利上昇に備えて変動国債、数年後に金利がピークだと思ったら地方債で固定する」といった具合に、時期をずらして組み合わせるのも賢い戦略でしょう。

4.1 「究極の待ち」で様子見するのも一つの戦略

「金利のピークはまだ先だ」と読むのであれば、あわてて買わずに5月は様子見するのも立派な戦略です。

6月以降、さらに条件の良くなった地方債や、より高い上乗せ金利が期待できる社債が登場するのを「虎視眈々と待つ」という手もあります。

5. まとめ

2026年5月、日本の長期金利が29年ぶりの高水準(2.6%超)となり、債券投資の魅力が急上昇しています。

最新の条件決定では、個人向け国債(変動10年)が1.67%、地方債は2.7%台に乗るなど、かつてない好条件が揃いました。

複数の自治体が連帯して支払いを保証する「共同発行市場公募地方債(共同債)」では、今月は利回り2.767%と非常に高い水準です。

投資の判断基準は「目的」にあります。金利上昇の恩恵を受け続けたいなら、元本割れのリスクがなく金利が追随する「個人向け国債」が適しています。

一方、今の高い利回りを10年間固定したいなら「地方債」が有力です。ただし、地方債は中途換金時に元本を割り込む可能性がある点には注意が必要です。

「いつ使うお金か」というライフプランに基づき、納得感のある選択をしましょう。さらなる金利上昇を期待して「あえて様子を見る」のも立派な戦略です。

参考資料

【免責事項】本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただけますようお願いいたします。

高原 祥子