4. 結論、どちらが最良か?S&P500とオルカンの「差」と投資先選びの基準

今回のシミュレーションでは、昨今の米国企業の力強さを考慮してS&P500を9%、オルカンを8%と設定し、結果として30年後に300万円以上の差が生じました。

ただし、オルカンは構成比の半分以上を米国株が占めており、値動きもS&P500と似通いやすいため、この2つを比較しても時期によって成長の度合いが入れ替わることがあります。その結果、長期的に見ても「明らかにどちらかが優位」と断言できるほどの決定的な差はないのが実態です。

そのため、今回はS&P500を少し優位に設定してシミュレーションを行いましたが、これからの30年間において、どちらがより高いリターンをもたらすか、正確な利回りを予測することは非常に困難です。

しかし、S&P500もオルカンも「経済市場全体に広く分散投資を行う」という安定投資の基本を押さえた投資先であり、どちらを選んでも、長期的に運用をすることで、リスクを抑えた手堅い資産形成が十分に期待できます。

長期投資・分散投資のポイント2/3

長期投資・分散投資のポイント

出所:金融庁「資産形成の基本」

長期投資・分散投資のポイント3/3

長期投資・分散投資のポイント

出所:金融庁「資産形成の基本」

選ぶ際の基準の一つとしては、投資先の何を求めるかです。世界全体に分散して特定国への集中リスクを避けることを重視するならオルカン。米国企業の成長力により強く賭け、リターンの上振れを狙うならS&P500。というように、それぞれの特性を踏まえて判断するとよいでしょう。