多くの投資家から「オルカン」の愛称で親しまれている「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」。この投資信託を通じて、私たちは間接的に世界を代表する企業の株主となっています。その中でも、常に上位に位置し、私たちの日常に深く浸透している企業がアップル(AAPL)です。
iPhoneやMacといった製品で知られるアップルは、単なるデバイスメーカーに留まらず、サービス事業や独自の技術開発によって世界最大級の時価総額を誇る企業へと成長しました。投資信託の保有者にとって、アップルの動向は自身の資産形成に小さくない影響を与えています。
今回は、このアップルに焦点を当て、もし1年前から個別株として投資していたらどのような結果になっていたのか、最新のデータを交えてシミュレーションを行います。また、個別株としての購入方法や為替の影響についても詳しく解説します。
1. eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)におけるアップルの存在感
【eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 組入上位10銘柄】1/3
出所:三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 月報(2026年3月)」をもとにLIMO編集部作成
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は、全世界の株式市場の動きに連動することを目指すインデックスファンドです。最新の月報(2026年3月)によると、アップルは全構成銘柄の中で第2位の組入比率(4.0%)を占めています。
1.1 分散投資の中で光る個別銘柄の力
オルカンは数千もの銘柄に分散投資されていますが、アップルのような巨大IT企業の比率は相対的に高くなっています。
全世界に分散しながらも、アップルが提供する革新的なサービスや製品の成長を、自身の資産として享受できる仕組みとなっています。
2. 【シミュレーション】1年前にアップルへ10万円投資していたら?
では、1年前(2025年)の時点で、アップルの個別株に10万円を投資していた場合の現在(2026年5月時点)の評価額を計算してみましょう。
この1年間でアップルの株価は212.33ドルから298.87ドルへと大きく推移しました。
2.1 投資結果の計算プロセス
当時の為替レート(1ドル=146.744円)を考慮し、まずは購入できた株数を算出してから、現在の評価額を導き出します。
- 購入株数 = 100,000円 ÷ 146.744円 ÷ 212.33ドル ≒ 3.2094株
- 現在の評価額 = 3.2094株 × 298.87ドル × 157.94円 ≒ 151,497円
1年前の10万円は、現在では約15万1,497円という評価額になります。
株価の上昇だけでなく、為替の変動も寄与した結果となりました。
3. 投資成果を左右する「為替」の影響
米国株投資においては、株価そのものの変動に加えて「為替レート」の動きが重要です。
今回のシミュレーション期間中、為替は146.744円から157.94円へと円安ドル高が進みました。
3.1 円安が資産額を押し上げる仕組み
日本円で米国株を保有している場合、ドルに対して円安が進むと、円ベースでの資産価値は増加します。
オルカンを通じて投資している場合も同様で、アップル株などのドル建て資産は、為替の変動による影響を常に受けています。
4. アップル(AAPL)に今から個別投資するには?
オルカンの保有者の中には、「特に成長が期待できるアップルに追加で個別投資をしたい」と考える方もいるでしょう。
米国株は日本株と異なり、原則として「1株」単位で購入することが可能です。
4.1 最低投資額の目安
最新のデータをもとに、アップル株を最低単位で購入する場合の金額を計算してみます。
- 最低投資額 = 298.87ドル × 157.94円 = 47,203円
現在、約4万7,000円からアップルの株主になることができます。投資信託で広く分散投資を行いながら、特定の銘柄をスパイス的に保有するというのも、一つの資産形成の形と言えるでしょう。
【免責事項】
- 投資にはリスクが伴います。
- 本記事は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
参考資料
- 三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 月報(2026年3月)」
- TradingView(USD/JPY)
- TradingView(アップル(AAPL))
ファイナンス部