3. 年金だけでは不足するケースも。高齢期は“収支バランス”が重要に

年金生活者支援給付金はありがたい制度ではあるものの、月5000円程度の上乗せでは、家計の抜本的な改善には至りません。老後の家計管理でまず取り組むべきは、毎月の収入と支出を書き出して収支差額を把握することです。

月々の収入(年金+給付金+その他)と支出(住居費・食費・医療費・交際費など)を整理し、現在の貯蓄残高と平均余命を踏まえて「何年後に資金が尽きるか」を試算しておくと、早めに手を打てます。

貯蓄が少ない、または取り崩しペースが速い場合には、健康状態や家庭の事情に無理のない範囲で、就労による収入補完を検討することも現実的な選択肢です。

実際に、総務省統計局が2025年9月に公表した最新統計によれば、2024年の65〜69歳の就業率は53.6%と過去最高を更新しました。体力や健康状態の許す範囲で、パートや業務委託として働くシニアは年々増えています。70〜74歳は35.1%、75歳以上は12.0%と、こちらもいずれも過去最高を記録しました。

65歳以上の就業率の推移3/3

65歳以上の就業率の推移

出所:総務省「統計からみた我が国の高齢者」

65歳以上全体の就業者数も2004年以降21年連続で増加し、930万人と過去最多を更新しています。就業者全体に占める割合は13.7%に達し、働く人のおよそ7人に1人が65歳以上という構成になっています。

「65歳過ぎて仕事なんてしたくない!」と考える方もいるかもしれません。しかし、「好きで」「楽しい」仕事で稼げれば、生涯現役を実現できます。お金を稼げるだけでなく、人との繋がり(社会的資本)も豊かになるでしょう。